令和2年度 10月 午前Ⅱ 問10
プロジェクトのリスク
EMVに関する問題
プロジェクトにどのツールを導入するかを,EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき,ツール A を導入する EMV がツール B を導入する EMV を上回るのは,X が幾らよりも大きい場合か。
デシジョンツリー:
〔凡例〕■ 決定ノード ● 機会ノード
どのツールを導入するか ■
├─ ツールAを導入(費用 120万円) ●
│ ├─ 60%:効果が大きい(効果額 X 万円)
│ └─ 40%:効果が小さい(効果額 90万円)
└─ ツールBを導入(費用 60万円) ●
├─ 60%:効果が大きい(効果額 120万円)
└─ 40%:効果が小さい(効果額 60万円)- ア120
- イ150
- ウ200
- エ240
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✓ これが正解ウ200
解説
Aは0.6X−84万円、Bは36万円で、Xが200を超えるとAが上回ります。
EMV(期待金額価値)は、起こり得る結果の金額にそれぞれの確率を掛けて足し合わせた値で、ここでは導入費用を差し引いて比べます。ツールBは、0.6×120+0.4×60−60=72+24−60=36万円です。ツールAは、0.6×X+0.4×90−120=0.6X+36−120=0.6X−84万円です。Aが上回る条件は 0.6X−84>36 なので、0.6X>120、X>200 となり、正解の値と一致します。確かめとして X=200 なら Aは 120−84=36万円で、ちょうどBと並びます。デシジョンツリーでは、機会ノードごとに期待値を出し、費用を引いてから決定ノードで比べるのが手順です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア120:120は、不等式 0.6X>120 の右辺をそのまま答えた値です。両辺を0.6で割っていないため、X が120のときAの EMV は 72−84=−12万円で、Bの36万円に届きません。
- イ150:X=150 とすると、Aの EMV は 0.6×150−84=6万円で、Bの36万円を下回ります。この値ではまだAの方が不利であり、Aが上回り始める境目にはなっていません。
- エ240:X=240 ならAの EMV は 144−84=60万円でBを上回りますが、X が200を少しでも超えれば既に上回ります。240は上回る範囲の中の一点にすぎず、境目の値ではありません。
この問題の用語
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
出典:令和2年度 10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10
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