平成25年度 春期 午前Ⅱ 問15
プロジェクトのリスク
EMVに関する問題
プロジェクトにどのツールを導入するかを,EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき,ツール A を導入する EMV がツール B を導入する EMV を上回るのは,X が幾らより大きい場合か。
デシジョンツリー:
どのツールを導入するか ■(決定ノード)
├─ ツールAを導入(費用 120万円) ●(機会ノード)
│ ├─ 60% → 効果が大きい(効果額 X万円)
│ └─ 40% → 効果が小さい(効果額 90万円)
└─ ツールBを導入(費用 60万円) ●(機会ノード)
├─ 60% → 効果が大きい(効果額 120万円)
└─ 40% → 効果が小さい(効果額 60万円)
凡例 ■ 決定ノード ● 機会ノード- ア120
- イ150
- ウ200
- エ240
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✓ これが正解ウ200
解説
Aは0.6X−84万円、Bは36万円なので、Xが200を超えれば逆転します。
EMV は、機会ノードの各枝について発生確率と金額を掛けて足し合わせた期待値です。ここでは効果額の期待値から導入費用を引いて比べます。ツール B は、0.6×120+0.4×60=72+24=96万円の効果が見込まれ、費用60万円を引くと EMV は36万円です。ツール A は、0.6×X+0.4×90=0.6X+36 万円の効果から費用120万円を引くので、EMV は 0.6X−84 万円です。A が B を上回る条件は 0.6X−84>36、つまり 0.6X>120 で、X>200 となります。確かめとして X=200 を入れると A の EMV は 120−84=36万円で、B とちょうど等しくなります。デシジョンツリーは、金額に確率を掛けて機会ノードで期待値にまとめ、費用を引いてから決定ノードで比べる、という順で計算します。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア120:効果が大きい場合の効果額どうしだけを比べ、X が B の120万円を上回ればよいとした値です。実際には効果が小さい場合の枝と、120万円と60万円という導入費用の差も織り込む必要があり、X=120 では A の EMV は−12万円にとどまります。
- イ150:X=150 を入れると、A の EMV は 0.6×150−84=6万円で、B の36万円に届きません。この設問の確率と金額からは、150を境目とする計算は導けません。
- エ240:A の EMV を、B の効果が大きい場合だけの値 120−60=60万円と比べた値です。0.6X−84>60 から X>240 が出ますが、B の EMV には効果が小さい場合の枝も確率で加える必要があり、正しくは36万円と比べます。
この問題の用語
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
出典:平成25年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問15
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