平成23年度 特別 午前Ⅱ 問1
プロジェクトの統合
プロジェクトマネージャがシステム開発プロジェクトを推進するために成すべき事項として,適切なものはどれか。
- ア企画プロセスで作成されたシステム化計画書に従って,プロジェクトを運営していく。
- イシステム化計画書に基づいてプロジェクト管理計画書を作成し,承認を得る。
- ウシステム化対象業務の課題に対して,ソフトウェア詳細設計段階で最新のシステム技術を使用した解決方法を採用する。
- エプロジェクトのスコープや目的をシステム方式設計に入ってから適宜明確にしていく。
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✓ これが正解イシステム化計画書に基づいてプロジェクト管理計画書を作成し,承認を得る。
解説
システム化計画書を基にプロジェクト管理計画書を作り、承認を得て進めます。
見分ける軸は、プロジェクトマネージャが自ら何を作り、何を拠り所に進めるかです。企画プロセスで作られるシステム化計画書は、システム化の方針や対象範囲を示すものですが、プロジェクトをどう運営するかの細部までは決めていません。そこでプロジェクトマネージャは、システム化計画書を基に、スコープ、スケジュール、体制、コストなどの進め方をプロジェクト管理計画書にまとめ、関係者の承認を得てから実行に移ります。承認を得ることで計画が関係者の合意事項となり、その後に生じる変更も計画との差として管理できるようになります。上位の計画書をそのまま使うのではなく、それを基にプロジェクト独自の計画を作って承認を得る、という順序で覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア企画プロセスで作成されたシステム化計画書…:システム化計画書はシステム化の方向性を示す上位の文書で、プロジェクトの運営手順までは定めていません。これをそのまま運営の拠り所にすると、進め方の計画を作って合意する段階が抜け落ちてしまいます。
- ウシステム化対象業務の課題に対して,ソフト…:業務の課題に対する解決方法は、要件定義や方式設計などの上流で方向付けるものです。ソフトウェア詳細設計の段階で最新技術を持ち込むと、上流で決めた内容と食い違うおそれがあり、技術の新しさを優先する理由もありません。
- エプロジェクトのスコープや目的をシステム方…:スコープや目的は、計画の段階で明確にして関係者と合意しておくものです。システム方式設計に入ってから決めていくと、それまでの作業の前提が定まらないまま進むことになり、手戻りの原因になります。
この問題の用語
- スコープそのプロジェクトでやること、やらないことの範囲を指します。範囲を漏れなく分けて並べたものがWBSになります。
- プロジェクトマネージャプロジェクトの計画と実行に責任をもつ立場の人のことです。目標の達成に向けて、範囲や日程、費用、品質、人などをまとめて管理します。
- 企画プロセス経営上のニーズと、業務上の課題を明らかにする工程です。共通フレームではここでシステム化計画を立て、作る仕事はまだ始めません。
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
出典:平成23年度 特別 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問1
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問4:スコープクリープに関する問題(スコープ)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問1:JIS Q 21500の問題(プロジェクトマネージャ)
- 平成23年度 特別 午前Ⅱ 問23:システム化計画に関する問題(システム化計画)
- 平成22年度 春期 午前Ⅱ 問23:請負契約に関する問題(システム化計画)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問22:共通フレームに関する問題(企画プロセス)
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