令和7年度 問28
区分所有法
区分所有法に関する問題
区分所有法第71条の罰則規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1規約を保管する者が、規約についての利害関係人から、規約に定められた指定の方法で規約の閲覧を請求された場合、正当な理由なくこれを拒否したときは、過料に処せられる。
- 2議長は、集会の議事について、その議事の結果を記載・記録していたとしても、議事の経過の要領について記載・記録されていない議事録であれば、過料に処せられる。
- 3管理組合法人の理事は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えるべきところ、必要な変更を加えることを怠った場合には、過料に処せられる。
- 4管理組合法人の監事は、集会の議事において、理事の業務の執行の状況の監査報告を怠った場合でも、過料に処せられることはない。
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✓ これが正解3管理組合法人の理事は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えるべきところ、必要な変更を加えることを怠った場合には、過料に処せられる。
解説
区分所有者名簿の変更を怠っても、過料の対象には挙げられていません。
区分所有法の過料(行政上の秩序罰としての金銭の制裁)の規定は、対象になる行為を一つずつ号で挙げる形になっています。そのため、ある義務違反が過料になるかどうかは、その号に挙がっているかどうかで判断します。過料に処せられる者は、管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人です。
規約を保管する者が正当な理由なく規約の閲覧を拒んだ場合は、号に挙がっていて過料の対象です。議長が議事録に記載すべき事項を記載しなかった場合も同じで、議事録には議事の経過の要領とその結果を記載しなければならないため、結果だけの議事録は記載すべき事項を欠いたことになります。管理組合法人について号に挙がっているのは、財産目録を作成しない、又は不正の記載をした場合です。区分所有者名簿を備え置き、変更があるごとに必要な変更を加えるという義務は法律に定めがありますが、号には挙がっていません。理事が名簿の変更を怠っても過料に処せられるとする記述が不適切です。
財産目録は過料あり、区分所有者名簿は過料なし、と同じ条にある2つの義務を対にして覚えると取り違えにくくなります。
出題当時、この過料の規定は区分所有法71条にありました。現在は、老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律(令和7年法律第47号、2026年4月1日施行)により91条に移っており、本問に関わる各号の中身は同じです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1規約を保管する者が、規約についての利害関…:規約を保管する者が、正当な理由がないのに規約の閲覧を拒むことは、過料の対象として明文で挙げられています。利害関係人からの請求を断る正当な理由がない限り、過料に処せられるという記述は条文どおりです。
- 2議長は、集会の議事について、その議事の結…:議事録には議事の経過の要領とその結果の両方を記載・記録しなければなりません。経過の要領が抜けていれば記載すべき事項を記載しなかったことになり、議長は過料に処せられるので、この記述は正しい内容です。
- 4管理組合法人の監事は、集会の議事において…:過料に処せられる者として挙がっているのは管理者、理事、規約を保管する者、議長、清算人で、監事は含まれていません。監査報告を怠っても過料の規定はないので、処せられることはないという記述は正しい内容です。
出典:令和7年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問28
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