第115回 午後 問80
疾病の成り立ちと回復の促進
急性腎不全の症状
急性腎不全の症状について正しいのはどれか。
- 1関節痛
- 2頻呼吸
- 3食欲増進
- 4視力低下
- 5足のムズムズ
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✓ これが正解2頻呼吸
解説
急性腎不全では代謝性アシドーシスなどで頻呼吸がみられます。
腎臓は、尿をつくって水分や電解質、酸を体の外に出し、体の中の環境を一定に保っています。急性腎不全(急性腎障害)は、この働きが数時間から数日の短い間に急に落ちる状態です。
腎臓の働きが落ちると、体の中でできた酸が尿に出せなくなり、血液が酸性に傾く代謝性アシドーシスになります。体はこれを補おうとして、呼吸を速く深くして二酸化炭素を多く吐き出します。また、尿が出ずに水分がたまると肺水腫を起こし、息苦しさから呼吸が速くなることもあります。このため頻呼吸は急性腎不全でみられる症状です。
ほかの症状は当てはまりません。体に老廃物がたまる尿毒症の状態では、吐き気や食欲の低下が起こるので、食欲が増すことはありません。足のムズムズは、むずむず脚症候群と呼ばれる症状で、長く続く慢性腎臓病や透析を受けている人にみられやすいものです。関節痛や視力低下も、急性腎不全を特徴づける症状ではありません。
見分け方は、腎臓が酸と水を出せなくなる、と考え、そこから代謝性アシドーシスや肺水腫による呼吸の変化を導くことです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1関節痛:関節痛は、痛風や関節リウマチなどの関節の病気でよくみられる症状です。腎臓の働きが急に落ちることで、関節の痛みが特徴的に出るわけではありません。
- 3食欲増進:尿素などの老廃物が血液にたまると胃腸の症状として悪心や嘔吐が起こり、食べる意欲はむしろ落ちます。食が進むという変化は病態と反対向きです。
- 4視力低下:視力の低下は、急性腎不全を特徴づける症状ではありません。高血圧や糖尿病が長く続いたときの目の合併症などとは区別して考えます。
- 5足のムズムズ:夕方から夜に脚を動かしたくなる不快感は、何年も腎機能が落ちた状態が続く人や透析中の人で問題になりやすい症状です。短期間で起こる腎機能の低下とは結びつけません。
出典:第115回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問80(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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