第111回 午後 問27
人体の構造と機能
熱中症を起こしやすい理由
若年者よりも高齢者が熱中症を起こしやすい理由はどれか。
- 1熱産生量の増加
- 2熱放散量の増加
- 3自律性体温調節反応の低下
- 4視床下部の体温調節中枢のセットポイントの低下
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✓ これが正解3自律性体温調節反応の低下
解説
高齢者は発汗や皮膚の血流を増やす自律性の体温調節反応が低下しています。
体温調節には、自律性体温調節と行動性体温調節の2つがあります。自律性体温調節は、暑いときに皮膚の血管を広げて熱を逃がしたり、汗をかいて蒸発の熱で体を冷やしたりする、意識しなくても起こる反応です。行動性体温調節は、暑いと感じて服を脱いだり冷房をつけたりする、意識して行う調節です。
高齢者は、加齢によって汗をかく反応や皮膚の血管を広げる反応が遅く弱くなっています。そのため体に熱がこもりやすく、熱中症を起こしやすくなります。さらに暑さを感じにくくなっていることや、体の水分量が少なくのどの渇きも感じにくいことも、熱中症の起こりやすさにつながります。若年者との違いは、熱を逃がす自律性の反応が低下している点にあります。
見分け方は、熱中症は熱が体にこもる状態なので、熱を逃がす働きが落ちる方向の選択肢を選ぶことです。熱をつくる量が増えたり、逃がす量が増えたりする方向は、高齢者の特徴とは逆になります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1熱産生量の増加:高齢者は筋肉の量が減り基礎代謝も低下するため、熱をつくる量はむしろ少なくなります。熱産生量が増えるという方向は、高齢者の体の変化とは逆なので理由になりません。
- 2熱放散量の増加:熱放散量が増えれば、体の熱は外に逃げやすくなり、熱中症は起こりにくくなります。高齢者は発汗などで熱を逃がす働きが弱まっているので、熱放散量の増加は理由として逆です。
- 4視床下部の体温調節中枢のセットポイントの低下:体温調節中枢のセットポイントが変わるのは、発熱のように基準そのものが上がる場合です。熱中症はセットポイントが変わらないまま熱を逃がしきれない状態なので、その低下は理由になりません。
出典:第111回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問27(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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