第38回 問題105
医療的ケア
次の記述のうち,ボタン型胃ろうチューブを挿入している利用者に対して,介護福祉士が行うケアとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1胃ろう周囲の皮膚に発赤がある場合は,軟膏を塗布する。
- 21日に2,3回,胃ろうチューブを回転させて,癒着を防ぐ。
- 3胃ろうチューブの抜去予防のため,歩行は避けるように勧める。
- 4胃ろう周囲の皮膚は石けんとぬるま湯で洗浄して,清潔を保つ。
- 5栄養剤を注入する前には,胃ろう部を消毒する。
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✓ これが正解4胃ろう周囲の皮膚は石けんとぬるま湯で洗浄して,清潔を保つ。
解説
ボタン型胃ろうの周りの皮膚は、石けんとぬるま湯で洗って清潔にします。
胃ろうは、おなかの皮膚から胃に通じる穴を作り、そこにチューブを入れて栄養剤などを入れる方法です。ボタン型は、おなかの表面に小さなボタンのような部品が出ている形のものです。介護福祉士が行う日常のケアの中心は、胃ろうの周りの皮膚を清潔に保ち、皮膚の状態を観察して、異常があれば看護職などに報告することです。
胃ろうの周りの皮膚は、石けんを泡立ててやさしく洗い、ぬるま湯で十分に流して清潔を保ちます。入浴やシャワーで洗うこともできます。洗ったあとは水分をよく拭き取り、赤みやただれ、液漏れなどがないかを確かめます。薬を塗る、チューブを動かすといった判断や処置は医師や看護職の役割であり、介護福祉士が自分の判断で行うことではありません。
したがって、石けんとぬるま湯で洗浄して清潔を保つ記述が最も適切です。胃ろうのケアは、洗って清潔にする、よく観察する、異常は報告する、の3点で、処置や判断を伴うものは医療職へと覚えておくと区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1胃ろう周囲の皮膚に発赤がある場合は,軟膏を塗布する。:胃ろうの周りに発赤があるときは、皮膚の異常として看護職などに報告します。軟膏を塗るのは医師の判断に基づく処置であり、介護福祉士が自分の判断で行う対応ではありません。
- 21日に2,3回,胃ろうチューブを回転させて,癒着を防ぐ。:ボタン型胃ろうのチューブを回して状態を確かめることは、皮膚や胃の内部の状態をみながら医師や看護職などが判断して行うものです。介護福祉士が日課として回転させるケアではありません。
- 3胃ろうチューブの抜去予防のため,歩行は避けるように勧める。:胃ろうがあっても、チューブを引っかけないよう注意すれば歩くことはできます。歩行は体力や生活の質を保つためにも大切で、抜去予防を理由に歩行を避けるよう勧めるのは適切ではありません。
- 5栄養剤を注入する前には,胃ろう部を消毒する。:胃ろう部は、ふだんは洗浄によって清潔を保つのが基本で、注入の前に毎回消毒を行う手順にはなっていません。消毒を繰り返すと皮膚への刺激にもなります。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題105。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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