第38回 問題66
こころとからだのしくみ
次の記述のうち,低栄養の高齢者にみられる症状や行動の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1唾液の分泌が増加する。
- 2腸蠕動が亢進する。
- 3食べこぼしが減る。
- 4偏りのある食べ方をする。
- 5体重が増える。
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✓ これが正解4偏りのある食べ方をする。
解説
低栄養の高齢者には、偏りのある食べ方がみられやすくなります。
低栄養は、体に必要なエネルギーやたんぱく質などが足りていない状態です。高齢者では、かむ力や飲み込む力の低下、食欲の低下、一人での食事、暮らし向きの事情などが重なり、食べる量が減ったり、食べる物が偏ったりして起こりやすくなります。
低栄養が進むと、体重が減り、筋肉が落ち、口や腸の働きも弱まります。唾液が増える、腸の動きが活発になる、食べこぼしが減る、体重が増える、という記述は、いずれも低栄養で起こる変化とは逆向きです。
正しいのは、偏りのある食べ方をするという記述です。好きなものやかみやすいものばかり食べる、主食だけで済ませるといった偏りは、低栄養の原因にもなり、また低栄養に気づくサインとしても観察されます。
見分け方は、低栄養では体の働きが落ちる方向の変化が起こると考え、増える、活発になるといった記述を疑うことです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1唾液の分泌が増加する。:低栄養や加齢では、口の周りの筋力や水分の不足から唾液の分泌はむしろ減り、口が乾きやすくなります。唾液が減ると食べ物をまとめて飲み込みにくくなり、さらに食が細る悪循環にもつながります。
- 2腸蠕動が亢進する。:腸の筋肉も栄養が足りないと弱り、腸蠕動(腸が中身を送り出す動き)は低下します。食事量が少ないことも重なって、低栄養の高齢者では便秘が起こりやすくなります。
- 3食べこぼしが減る。:低栄養では、手や口の周りの筋力、かむ力が落ちるため、食べこぼしはむしろ増えます。食べこぼしが増えたことは、低栄養や口の機能の低下に気づくきっかけとして観察されます。
- 5体重が増える。:必要な栄養が不足する低栄養では、体重は減っていきます。体重の減り方は低栄養を見つける大切な目安で、定期的に体重を量って変化をとらえることが勧められています。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題66。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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