第38回 問題24
社会の理解
次の記述のうち,生活保護制度における補足性の原理として,適切なものを1つ選びなさい。
- 1申請に基づいて保護を行う。
- 2国の定める基準によって測定された需要をもとに保護を行う。
- 3個人の必要に応じてできるだけ早く保護を行う。
- 4資産・能力を活用した上で保護を行う。
- 5世帯を単位として保護を行う。
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✓ これが正解4資産・能力を活用した上で保護を行う。
解説
補足性の原理は、資産や能力を活用したうえで保護を行うことです。
生活保護法は、第1条から第4条で4つの基本原理(国家責任、無差別平等、最低生活、保護の補足性)を、第7条から第10条で4つの保護の原則(申請保護、基準及び程度、必要即応、世帯単位)を定めています。この問は、補足性の原理の中身を、ほかの原則と見分けられるかで判断します。
第4条第1項は、保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われると定めています。また、扶養義務者による扶養やほかの法律による扶助は、保護に優先して行われます。資産・能力を活用した上で保護を行うという記述が、補足性の原理です。
申請、国の基準による需要の測定、個人の必要への対応、世帯の単位についての記述は、いずれも原理ではなく保護の原則の側の内容です。補足性は、まず自分の持つものを活かし、足りない部分を保護が補う、という言葉の意味から覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1申請に基づいて保護を行う。:申請に基づいて保護を始めるのは、第7条の申請保護の原則です。本人や扶養義務者などの申請により保護を開始し、急迫した状況にあるときは申請がなくても必要な保護を行えるとされています。
- 2国の定める基準によって測定された需要をもとに保護を行う。:厚生労働大臣の定める基準で測った需要をもとに、その人の金銭や物品で満たせない不足分を補う程度で保護を行うのは、第8条の基準及び程度の原則です。補足性の原理とは別の決まりです。
- 3個人の必要に応じてできるだけ早く保護を行う。:要保護者の年齢や健康状態など、個人や世帯の実際の必要の違いを考えて保護を行うのは、第9条の必要即応の原則です。資産や能力の活用を求める補足性の原理とは中身が違います。
- 5世帯を単位として保護を行う。:保護の要否や程度を世帯を単位として定めるのは、第10条の世帯単位の原則です。それによりがたいときは個人を単位とすることもできます。補足性の原理とは別の決まりです。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題24。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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