第36回 問題50
障害の理解
法定後見制度において,成年後見人等を選任する機関等として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1法務局
- 2家庭裁判所
- 3都道府県知事
- 4市町村長
- 5福祉事務所
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✓ これが正解2家庭裁判所
解説
成年後見人等は、家庭裁判所が審判で選任します。
法定後見制度は、判断能力が不十分な人を保護し支えるために、民法に定められた制度です。後見・保佐・補助の3つの類型があり、本人や配偶者、四親等内の親族などの申立てを受けて、家庭裁判所が開始の審判を行います。
成年後見人を誰にするかも、家庭裁判所が決めます。民法は、家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する、と定めています。保佐人や補助人についても同じように家庭裁判所が選任するので、成年後見人等を選任する機関は家庭裁判所です。
ほかの機関は、制度の中で別の役割をもっています。法務局は、後見の内容を登記して、証明書を発行する事務を担っています。市町村長は、身寄りがないなどの理由で申立てをする人がいない場合に、審判の申立てをすることができる立場です。都道府県知事や福祉事務所は、成年後見人等を選任する権限をもっていません。
覚え方としては、申し立てるのは本人や親族・市町村長、決めるのは家庭裁判所、登記するのは法務局、と役割を3つに分けて押さえると、取り違えにくくなります。
なお、民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号・2026年6月24日公布)により、後見と保佐をなくして補助に一本化することが決まっています。この部分は公布から2年6か月以内の政令で定める日に施行され、2026年10月時点ではまだ施行されていません。施行後も、補助人を選任するのは家庭裁判所です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1法務局:法務局は、成年後見の内容を登記し、登記事項証明書を発行する事務を担います。審判のあとの記録と証明を受け持つ機関で、成年後見人等を選ぶ権限はありません。
- 3都道府県知事:都道府県知事には、成年後見人等を選任する権限はありません。法定後見の開始の審判と、後見人等を誰にするかの判断は、裁判所が行う手続です。
- 4市町村長:市町村長の役割は、親族などが手続をできないときに、本人に代わって裁判所へ後見開始を求めることです。手続を始める側であって、後見人を決める側ではありません。
- 5福祉事務所:福祉事務所は、生活保護などの福祉の実施を担う行政機関で、成年後見人等の選任には関わりません。後見人等を決めるのは司法の手続です。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題50。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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