第112回 午後 問4
個人・家族・集団・組織の支援
ウォーキングに関する問題
Aさん(68歳、男性)は介護を受けることなく今までどおり健康な生活を続けたいと願っており、10年前から毎日1人でウォーキングをしていることを誇りに思っている。Aさんの保健行動を促進するための保健師の声かけで最も適切なのはどれか。
- 1「市の介護予防教室にも参加してみませんか」
- 2「10年間も1人でよく続けられていらっしゃいますね」
- 3「地域包括支援センターで介護予防の相談ができますよ」
- 4「1人は心配なのでウォーキング仲間をつくってみませんか」
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✓ これが正解2「10年間も1人でよく続けられていらっしゃいますね」
解説
本人が誇る継続の努力を認める声かけが適切です。
保健行動を続けてもらうためには、本人がすでにできていること、大切にしていることを認め、その行動に自信をもってもらう関わりが効果的です。自分はやれるという感覚が高まると、人はその行動を続けやすくなります。
Aさんは、介護を受けずに今までどおり健康に暮らしたいと願い、10年間毎日1人でウォーキングを続けてきたことを誇りに思っています。ここでの保健師の役割は、Aさんの価値観と努力をそのまま受け止め、続けてきたこと自体を認めて伝えることです。介護予防教室や地域包括支援センターの紹介は、Aさんが今困っているわけではない場面では、今の取り組みでは足りないという印象を与えかねません。1人でのウォーキングを心配して仲間づくりを勧める声かけも、Aさんが誇りにしているやり方を否定する形になります。
したがって、10年間1人で続けてきたことをねぎらう声かけが最も適切です。保健行動の支援では、まず本人の強みと誇りを見つけて認め、新しい提案はその後に行うと覚えておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1「市の介護予防教室にも参加してみませんか」:教室への参加を勧めると、今の取り組みだけでは足りないという意味に受け取られるおそれがあります。Aさんが誇りにしている自分なりの健康づくりを認めることが先になります。
- 3「地域包括支援センターで介護予防の相談ができますよ」:相談窓口の紹介は情報提供としては誤りではありませんが、Aさんは介護予防で困って相談しているわけではありません。本人が続けている行動を強める声かけにはなっていません。
- 4「1人は心配なのでウォーキング仲間をつくってみませんか」:1人で歩くことを心配だと伝えると、Aさんが大切にしてきたやり方を否定することになります。仲間づくりの提案は、本人の努力を認めて信頼関係ができた後に検討する内容です。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問4(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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