第110回 午前 問1
公衆衛生看護学概論
プライマリヘルスケアに関する問題
プライマリヘルスケアの説明で正しいのはどれか。
- 1健康的な公共政策づくりを行う。
- 2活動原則の1つに地域資源の有効活用がある。
- 3提唱された当初は慢性疾患の増加が懸念される先進国が対象であった。
- 4健康は生きる目的ではなく、毎日の生活のための資源という健康観が示されている。
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✓ これが正解2活動原則の1つに地域資源の有効活用がある。
解説
地域資源の有効活用はプライマリヘルスケアの活動原則の1つです。
プライマリヘルスケアは、1978年のアルマ・アタ宣言で示された考え方で、すべての人に健康を届けるために、住民の身近なところで欠かせない保健医療を、住民が参加し、地域で手に入る資源を生かして提供することをめざします。判断の軸は、どの宣言・憲章で示された内容かを見分けることです。
プライマリヘルスケアの活動原則には、住民のニーズに基づくこと、住民参加、地域資源の有効活用、関連する分野との協調・統合の4つが挙げられます。地域資源の有効活用はこのうちの1つにあたり、記述は正しい内容です。
ほかの肢を見ると、健康的な公共政策づくりと、健康を毎日の生活のための資源とみる健康観は、1986年のオタワ憲章で示されたヘルスプロモーションの内容です。また、提唱された当初に主な対象とされたのは、基本的な保健医療が行き届かない開発途上国でした。
覚え方として、1978年のアルマ・アタはプライマリヘルスケアと住民参加・地域資源、1986年のオタワはヘルスプロモーションと政策・環境づくり、と年と宣言を対で覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1健康的な公共政策づくりを行う。:健康的な公共政策づくりは、オタワ憲章がヘルスプロモーションの活動の柱として掲げたものです。プライマリヘルスケアの活動原則としては位置づけられていないため、この問の答えにはなりません。
- 3提唱された当初は慢性疾患の増加が懸念される先進国が対象であった。:プライマリヘルスケアは、基本的な保健医療すら届かない人々をどう支えるかという課題から生まれ、当初は開発途上国の状況が強く意識されていました。慢性疾患が増える先進国向けという説明は逆です。
- 4健康は生きる目的ではなく、毎日の生活のための資源という健康観が示されている。:健康を生きる目的ではなく毎日の生活の資源とみる健康観は、オタワ憲章の文言として知られるものです。プライマリヘルスケアを示したアルマ・アタ宣言の説明としては合いません。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問1(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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