第112回 午前 問1
公衆衛生看護学概論
保健師の歴史に関する事項とその目的の組合せで正しいのはどれか。
- 1開拓保健婦制度 ――― 入植者の健康管理
- 2保健婦駐在制度 ――― 健兵健民政策
- 3保健婦規則の制定 ――― 成人病の予防
- 4国民健康保険保健婦の市町村移管 ――― 伝染病の予防
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✓ これが正解1開拓保健婦制度 ――― 入植者の健康管理
解説
開拓保健婦制度は、入植者の健康管理を目的とした制度です。
保健師活動の歴史は、それぞれの制度がどの時代の、どんな健康課題に応えるために生まれたかで整理すると判断しやすくなります。開拓保健婦制度は、第二次世界大戦後に開拓地へ入植した人々の暮らしと健康を支えるために設けられた制度です。医療の乏しい開拓地に保健婦が住み込み、入植者の健康管理や生活の相談にあたりました。目的を入植者の健康管理とする組合せは、この制度の成り立ちと合っています。
ほかの組合せは、制度と目的の時代がずれています。健兵健民政策は戦時中に国の力を支える目的で進められた考え方で、保健婦の名称と資格を定めた保健婦規則(1941年)がこの時代の動きです。成人病の予防が大きな課題となるのは戦後の高度成長期以降であり、国民健康保険保健婦の市町村移管は、市町村が住民の健康づくりを担う流れの中で行われたもので、伝染病の予防が目的ではありません。
したがって、開拓保健婦制度と入植者の健康管理の組合せが正しいものです。制度名に含まれる開拓・駐在・国保といった語から、その制度が置かれた時代背景を思い浮かべると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2保健婦駐在制度 ――― 健兵健民政策:保健婦駐在制度は戦後、保健所の保健婦を市町村に駐在させ、受け持ち地区の住民に身近な保健活動を行う仕組みでした。戦時中の健兵健民政策とは時代も目的も合いません。
- 3保健婦規則の制定 ――― 成人病の予防:保健婦規則は戦時中に保健婦の名称と業務を定めたもので、当時の課題は結核や母子の健康でした。成人病の予防が国の重点になるのは戦後しばらくたってからで、時代が一致しません。
- 4国民健康保険保健婦の市町村移管 ――― 伝染病の予防:国民健康保険保健婦の市町村への移管は、住民の健康づくりや成人病対策を市町村が一体で進めるための動きでした。伝染病の予防を主な目的とした出来事ではありません。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問1(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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