令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力(電気技術者試験センター)問12
電力
配電用変電所に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。電験三種の過去問 400問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
1 バンクの定格容量20 MV・A の三相変圧器を3 バンク有する配電用変電所がある。変圧器1 バンクが故障した時に長時間の停電なしに故障発生前と同じ電力を供給したい。
この検討に当たっては,変圧器故障時には,他の変電所に故障発生前の負荷の7 %を直ちに切り換えることができるとともに,残りの健全な変圧器は,定格容量の120 %まで過負荷で運用できるものとする。
力率は常に95 %(遅れ)で変化しないものとしたとき,故障発生前の変電所の最大総負荷の値[MW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 124.5
- 242.4
- 349.0
- 463.6
- 573.5
答えと解説
✓ これが正解349.0
解説
健全2バンクの過負荷容量48 MV・Aから、最大総負荷は49.0 MWです。
変圧器1バンクが故障したとき、残りの変圧器と他の変電所への切換えで、故障前と同じ負荷をまかなえる上限を求める問です。皮相電力(MV・A)と有効電力(MW)を力率で結びつけて考えます。
故障後に残る健全な変圧器は3-1=2バンクで、それぞれ定格容量の120 %まで過負荷で運用できるので、供給できる皮相電力は20×1.2×2=48 MV・Aです。力率95 %で有効電力に直すと48×0.95=45.6 MWとなります。
故障前の最大総負荷をP[MW]とすると、その7 %は他の変電所へ直ちに切り換えられるので、健全な変圧器が受け持つのは残りの93 %、すなわち0.93Pです。これが45.6 MWに収まればよいので、0.93P=45.6よりP=45.6÷0.93≒49.0 MWとなります。
検算として皮相電力のまま考えると、48÷0.93≒51.6 MV・Aで、これに力率0.95を掛けても≒49.0 MWとなり、同じ値に着きます。したがって49.0 MWが正解です。
故障したバンクを除いた台数で過負荷時の容量を求め、切り換える7 %の分は0.93で割り戻す、と順序立てると取り違えません。
ほかの選択肢の解説
- 124.5:24.5 MWは、健全な変圧器を1バンクだけとして20×1.2×0.95÷0.93と計算した値です。3バンクのうち故障するのは1バンクなので、残りは2バンクあり、供給できる容量はこの2倍になります。
- 242.4:42.4 MWは、2バンク分の有効電力45.6 MWに0.93を掛けた値です。健全な変圧器が受け持つのは総負荷の93 %なので、総負荷は0.93で割って求める必要があり、掛けると小さくなりすぎます。
- 463.6:63.6 MWは、故障した変圧器も含めて3バンク分の20×1.2×3=72 MV・Aを使い、0.95と0.93をどちらも掛けた値です。故障したバンクは使えないうえ、切換え分は割り戻すべきところを掛けており、二重に誤っています。
- 573.5:73.5 MWは、3バンク分の72 MV・Aに0.95を掛けて0.93で割った値です。切換え分の扱いは合っていますが、1バンクが故障している条件を見落とし、使えない変圧器の容量まで数えています。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 電力 問12(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)