令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 理論(電気技術者試験センター)問4
理論
点磁荷に関する問題
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太さを無視できる非常に長い二つの棒磁石が真空中に図のように固定されている。棒磁石の両端の磁極は点磁荷とみなすことができ,図に現れている磁極の強さは,N極が1×10⁻⁴ Wb,S極が-1×10⁻⁴ Wbである。このとき,点Aの磁界の大きさの値[A/m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,点A,B,Cは,一直線上に位置しているものとする。真空の透磁率はμ₀=4π×10⁻⁷ H/mとする。また,図のN極,S極の各点磁荷以外の部分から点Aへの影響はないものとし,各棒磁石の,図に現れていない他端の磁極の影響も無視できるものとする。

- 13.52
- 21.76
- 37.04
- 45.28
- 510.6
答えと解説
✓ これが正解37.04
解説
二つの磁極の磁界は点Aで同じ向きに重なり、合計約7.04 A/mです。
点磁荷m [Wb]から距離r [m]の点の磁界の大きさは、磁気に関するクーロンの法則からH=m/(4πμ₀r²) [A/m]で、向きはN極(正の磁荷)からは遠ざかる向き、S極(負の磁荷)へは近づく向きです。
図では点Aの左3 mの点BにN極、右1 mの点CにS極があります。N極による磁界はAで右向き(Bから遠ざかる向き)、S極による磁界もAで右向き(Cに近づく向き)なので、二つは同じ向きで足し合わされます。共通の係数はm/(4πμ₀)=1×10⁻⁴/(4π×4π×10⁻⁷)=1×10⁻⁴/(1.579×10⁻⁵)≒6.33です。N極による磁界は6.33/3²≒0.70 A/m、S極による磁界は6.33/1²≒6.33 A/mで、合計は約7.04 A/mです。
まとめて書くとH=6.33×(1/9+1)=6.33×10/9≒7.04 A/mとなり、同じ値に着きます。
N極とS極が向かい合い、その間に点がある配置では、二つの磁界は打ち消し合わずに強め合います。大きさを計算する前に、図の上で向きを先に決めておくのがこつです。
ほかの選択肢の解説
- 13.52:3.52 A/mは正しい値7.04 A/mのちょうど半分です。二つの磁極による磁界はどちらも右向きで、係数m/(4πμ₀)≒6.33から合計7.04になり、半分にする根拠は条件のどこにもありません。
- 21.76:1.76 A/mは正しい値の4分の1で、この配置の計算からは導けません。点CのS極による磁界だけでも6.33/1²≒6.33 A/mあり、合計がそれより小さくなることはありません。
- 45.28:5.28 A/mは、S極だけによる約6.33 A/mより小さい値です。N極の磁界は同じ右向きに加わるので合計は6.33より大きくなるはずで、二つを引き算しても約5.63となり、5.28には着きません。
- 510.6:10.6 A/mは正しい値の約1.5倍で、この条件からは導けません。N極までの距離3 mを2乗せずに割った場合でも6.33×(1/3+1)≒8.44となり、10.6とは一致しません。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 理論 問4(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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