令和2年度 10月 午前Ⅱ 問15
企業活動
“心の警備”の説明
技術者倫理における集団思考の問題点として,アーヴィング・ジャニスが指摘した八つの兆候のうち,“心の警備”の説明として,適切なものはどれか。
- ア集団に新しく加わったメンバなどが異議を唱える場合には,それを阻止して,集団を保護しようとする。
- イ自分の所属している集団は失敗することがなく,又は万が一失敗しても集団は存続すると考える。
- ウ他のメンバから特に意見が出されず,発言者以外の全メンバが沈黙している場合は,その意見を集団組織の一致した意見とみなす。
- エ反対する少数メンバがいる場合は,そのメンバに圧力を加えて統一した意見にさせる。
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✓ これが正解ア集団に新しく加わったメンバなどが異議を唱える場合には,それを阻止して,集団を保護しようとする。
解説
心の警備は、都合の悪い異議から集団を守ろうとする兆候です。
見分ける軸は、その振る舞いが誰に向けて何をしているかです。アーヴィング・ジャニスは、まとまりの強い集団が不合理な結論に陥る集団思考について、その兆候を八つに整理しました。そのうち心の警備は、集団の決定に都合の悪い情報や異議が入ってくるのを、メンバが自ら進んで食い止めようとする働きを指します。新しく加わったメンバなどが異議を唱えようとするのを阻止して、集団を守ろうとする記述は、この働きに当てはまります。集団の入口で異議を遮る見張り役のような振る舞いが特徴で、既にいる反対者を説き伏せる働きとは区別されます。自ら見張り役を買って出て集団を守るのが心の警備、と名前の意味から覚えると見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ自分の所属している集団は失敗することがな…:自分の集団は失敗しない、失敗しても存続すると考えるのは、集団の力を過信して危険を軽く見る兆候です。異議を阻止して集団を守ろうとする心の警備とは、表れ方が異なります。
- ウ他のメンバから特に意見が出されず,発言者…:誰も意見を言わず沈黙している場合に、それを全員の一致した意見とみなすのは、沈黙を賛成と受け取って全員一致だと思い込む兆候です。異議を遮る見張り役としての心の警備とは別のものです。
- エ反対する少数メンバがいる場合は,そのメン…:反対する少数のメンバに圧力をかけて意見を統一させるのは、異論を唱える者へ直接圧力をかける兆候です。都合の悪い異議が集団に入るのを入口で食い止める心の警備とは、働きかける相手と段階が違います。
この問題の用語
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問15:集団思考の説明(組織)
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