令和6年度 春期 午前 問54
プロジェクトマネジメント
期待金額価値との組合せ
工場の生産能力を増強する方法として,新規システムを開発する案と既存システムを改修する案とを検討している。次の条件で,期待金額価値の高い案を採用するとき,採用すべき案と期待金額価値との組合せのうち,適切なものはどれか。ここで,期待金額価値は,収入と投資額との差で求める。
〔条件〕
・新規システムを開発する場合の投資額は 100 億円であって,既存システムを改修する場合の投資額は 50 億円である。
・需要が拡大する確率は 70%であって,需要が縮小する確率は 30%である。
・新規システムを開発した場合,需要が拡大したときは 180 億円の収入が見込まれ,需要が縮小したときは 50 億円の収入が見込まれる。
・既存システムを改修した場合,需要が拡大したときは 120 億円の収入が見込まれ,需要が縮小したときは 40 億円の収入が見込まれる。
・他の条件は考慮しない。
| 採用すべき案 | 期待金額価値(億円) | |
|---|---|---|
| ア | 既存システムの改修 | 46 |
| イ | 既存システムの改修 | 96 |
| ウ | 新規システムの開発 | 41 |
| エ | 新規システムの開発 | 130 |
- ア既存システムの改修 46
- イ既存システムの改修 96
- ウ新規システムの開発 41
- エ新規システムの開発 130
答えと解説を見る
✓ これが正解ア既存システムの改修 46
解説
ならした収入から投資額を引いて比べます。
設問は、二つの案のうち期待金額価値の高いほうを選び、案とその金額の組合せを答えさせています。期待金額価値は、設問が最後の一文で念を押しているとおり、収入と投資額との差です。ここで収入は、需要が拡大したときと縮小したときの二通りに分かれているので、それぞれの金額に起こりやすさを掛けて足し、一本の値にならしてから使います。新規に開発する案は、180 億円に 0.7、50 億円に 0.3 を掛けて足すと 141 億円になり、そこから投資額の 100 億円を引いて 41 億円です。既存を改修する案は、同じ手順で 120 億円と 40 億円をならすと 96 億円になり、投資額の 50 億円を引いて 46 億円です。46 億円のほうが高いので、採用すべきは既存システムの改修、そのときの期待金額価値は 46 億円となります。案と金額の両方がそろって初めて答えが決まる形なので、先に二案とも最後まで計算し切ってから、組合せの表を見に行くのが安全です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ既存システムの改修 96:採る案の見立ては合っていますが、金額が途中で止まっています。二通りをならしただけの段階の値で、そこから投資額を差し引く一手が残っています。
- ウ新規システムの開発 41:金額の出し方そのものは正しく、開発する側の案について求めた値です。ただし二つを比べると、この案は低いほうにあたります。
- エ新規システムの開発 130:起こりやすさによる重み付けをせず、拡大したときの収入だけを使い、しかも引く投資額をもう一方の案のものにした形です。二か所を同時に取り違えると、この値に届きます。
この問題の用語
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問54
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