令和5年度 春期 午前 問80
法務
集団思考の説明
技術者倫理の遵守を妨げる要因の一つとして,集団思考というものがある。集団思考の説明として,適切なものはどれか。
- ア自分とは違った視点から事態を見ることができず,客観性に欠けること
- イ組織内の権威に無批判的に服従すること
- ウ正しいことが何かは知っているが,それを実行する勇気や決断力に欠けること
- エ強い連帯性をもつチームが自らへの批判的思考を欠いて,不合理な合意へと達すること
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✓ これが正解エ強い連帯性をもつチームが自らへの批判的思考を欠いて,不合理な合意へと達すること
解説
結束した集団が批判を欠いて合意する型です。
設問は、技術者倫理の遵守を妨げる要因の一つである集団思考の説明を、四つの中から選ばせています。四つとも倫理を妨げる要因として実在するものを述べているので、内容が正しいかどうかでは絞れません。名前と中身の対応を問う型です。見分けの軸は、その説明の主語が誰か、の一点です。名前に集団という語が入っている以上、主語は一人ではなく集まりになっているはずです。正解は、強い連帯性をもつチームが自らへの批判的思考を欠いて、不合理な合意へと達することという説明です。仲の悪い集団ではなく、むしろ仲の良い集団ほど起きやすいところが要点です。結束が強いと和を乱したくないという気持ちが働き、反対の意見を口に出しにくくなります。誰も異を唱えないので全員が賛成しているように見え、一人ひとりは疑っていても合意として通ってしまいます。現れ方としては、自分たちは間違えないという過信、都合の悪い情報を軽く見る態度、異論を述べた人への圧力、黙っていることが賛成として数えられる空気などがあります。止めるには、あえて反対の役を置く、話す前に紙で意見を集める、立場が下の人から先に述べる、外の目を入れるといった形をあらかじめ作っておくのが有効です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア自分とは違った視点から事態を見ることがで…:自分とは違う見方ができず客観性を欠くという、一人の中で起きることを述べています。主語が個人にとどまるため、名前に入っている集団という語と噛み合いません。
- イ組織内の権威に無批判的に服従すること:組織の中の権威に逆らわず従うという、これも個人の側の姿勢です。上の者に従う話であって、対等な仲間どうしで合意が固まっていく話ではありません。
- ウ正しいことが何かは知っているが,それを実…:正しいことを知りながら実行に移す勇気が足りないという、個人の意志の弱さを述べています。集まりとしてどう決まったのかには触れていません。
この問題の用語
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問80
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