平成28年度 春期 午前 問71
技術戦略
経営資源に関する問題
製品開発のスピードアップ手法を次の a〜d に分類した場合,b に相当するものはどれか。ここで,ア〜エは,a〜d のいずれかに該当する。
〔図〕(原典は 2 行 2 列の行列。縦軸=経営資源の確保/横軸=実現方法)
| 技術的アプローチ | 組織的アプローチ
経営資源の確保:組織内から | a | b
経営資源の確保:組織外から | c | d
※縦軸のラベルは「経営資源の確保」で,上段が「組織内から」,下段が「組織外から」
※横軸のラベルは「実現方法」で,左が「技術的アプローチ」,右が「組織的アプローチ」- アCAD,CAM,CAE など既に一部利用しているツールの積極的な活用
- イ消費者ニーズを調査し,製品開発につなげるための市場調査会社の活用
- ウ設計部門と生産部門の作業を並列に進めるコンカレントエンジニアリング
- エ大学との共同研究開発や,同業他社からの技術導入
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✓ これが正解ウ設計部門と生産部門の作業を並列に進めるコンカレントエンジニアリング
解説
社内の資源を、部門の進め方で動かす手です。
二つの軸で区切られた図で一つのマスを問われたら、そのマスの座標を先に言葉にしてから選択肢を読みます。ここで問われている b は、上の段にあるので経営資源を組織内から確保する側、右の列にあるので実現方法が組織的アプローチの側です。二語でまとめると、自社が既に持っている資源を、組織の動かし方を変えることで生かし、開発を速くする手法になります。この座標に当てはまるのがコンカレントエンジニアリングです。この語は同時並行という意味で、設計が終わってから生産の準備を始めるのではなく、設計の途中から生産の部門も加わって並行して進めます。使う道具は変えていません。変えたのは部門どうしの関わり方ですから、実現方法は組織的の側に入ります。後の工程での手戻りが減るぶん、全体の期間が縮みます。四つの選択肢は、資源が社内か社外かで一度ふるい、次に速くする手立てが道具か進め方かでもう一度ふるうと、四つのマスに重なりなく収まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アCAD,CAM,CAE など既に一部利用…:既に一部で使っている CAD、CAM、CAE といったツールを積極的に活用するという内容です。資源は社内ですが、速くする手立ては道具の側なので、技術的アプローチのマスに入ります。
- イ消費者ニーズを調査し,製品開発につなげる…:消費者ニーズの調査を市場調査会社に任せ、その結果を製品開発につなげるという内容です。外部の組織の力を借りているので、経営資源を組織外から確保する側のマスに入ります。
- エ大学との共同研究開発や,同業他社からの技…:大学との共同研究開発や、同業他社からの技術導入という内容です。外から技術そのものを取り入れる話なので、組織外から確保しつつ技術的な手立てを取るマスに入ります。
この問題の用語
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71
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