平成24年度 秋期 午前 問39
セキュリティ
暗号方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通鍵暗号方式の一種である。
- イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に使用する鍵が同一である。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する場合は,暗号化に使用する鍵を秘密にして,復号に使用する鍵を公開する。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用されることはなく,共通鍵暗号方式が使用される。
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✓ これが正解イ共通鍵暗号方式では,暗号化及び復号に使用する鍵が同一である。
解説
鍵の向きを矢印にすると逆立ちが見えます。
暗号方式の設問は、鍵の向きを一本ずつ矢印にして書き出すと、ひっくり返っている記述がはっきり見えます。押さえておく向きは二組だけです。内容を秘匿するときは、送り手が受信者の公開鍵で暗号化し、受信者が自分の秘密鍵で復号します。署名に使うときは、送り手が自分の秘密鍵で作り、受け手が送信者の公開鍵で検証します。どちらも、秘密鍵を使うのは本人だけ、という一点に帰ります。適切な記述は、共通鍵暗号方式では暗号化及び復号に使用する鍵が同一である、というものです。共通鍵という名前そのままで、閉じる鍵と開ける鍵が同じ一本です。処理が速いので通信の本文はこちらで運びますが、その一本をどうやって相手に渡すかという弱点があり、そこを埋めるために公開鍵暗号が使われます。残りの記述はいずれも、名前の対応か鍵の向きがまるごと逆になっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アAES は公開鍵暗号方式,RSA は共通…:AES を公開鍵暗号方式、RSA を共通鍵暗号方式としていますが、二つの名前が入れ替わっています。正しくは前者が共通鍵暗号方式、後者が公開鍵暗号方式の代表格にあたります。
- ウ公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する…:秘匿に使う場合に、暗号化の鍵を秘密にして復号の鍵を公開するとしています。公開する側と秘密にする側が逆で、この通りにすると受け取った誰もが中身を開けてしまいます。
- エディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用され…:デジタル署名には共通鍵暗号方式が使われるとしています。実際に使われるのは公開鍵暗号方式で、同じ鍵を二人が持つ方式では本人だけが作れたという主張が成り立ちません。
この問題の用語
- 共通鍵暗号同じ鍵を、暗号にするときにも元に戻すときにも使うやり方。鍵を知られた時点で中身が読まれるので、渡し方と保管が肝心です。
- 公開鍵暗号配ってよい鍵と手元に隠す鍵を対にして使う暗号のやり方。同じ鍵を相手と持ち合わなくてよいので、初めての相手とも安全にやり取りできます。
- AES暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号の方式で、決まった長さごとに区切って処理します。処理が速く、通信やデータ本体の暗号化に使われます。
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- 共通鍵暗号方式「共通鍵暗号」と同じ意味です。同じ鍵を送る側と受け取る側の双方が持つやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:平成24年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問39
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問45:DNSSECについての記述(共通鍵暗号方式)
- 令和5年度 秋期 午前 問37:楕円曲線暗号の特徴(RSA)
- 令和3年度 春期 午前 問80:電子署名法に関する記述(共通鍵暗号)
- 令和2年度 10月 午前 問42(AES)
- 平成29年度 春期 午前 問38:デジタル署名に関する問題(公開鍵暗号)
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