平成22年度 秋期 午前 問53
プロジェクトマネジメント
リスク転嫁に関する問題
PMBOK において,マイナスのリスクに対する戦略として用いられる“リスク転嫁”の説明はどれか。
- アリスクの影響が及ばない代替策を実行する。
- イリスクの影響や責任の一部又は全部を第三者に移す。
- ウリスクの発生確率や影響度を許容可能なレベルに抑えるための対応策を実行する。
- エリスクへの具体的な対応策は事前に設定せず,リスクが発生した時点で対処するために費用や時間の余裕をもっておく。
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✓ これが正解イリスクの影響や責任の一部又は全部を第三者に移す。
解説
影響や責任を第三者へ移す手立てです。
望ましくない出来事への構えは、大きく四つに分かれます。起きない道へ計画そのものを変える構え、負担する相手を外へ移す構え、起こる見込みや影響の大きさを許せる水準まで下げる構え、そして手を打たずに受け入れる構えです。本問の四つの記述は、この四つにきれいに一対一で対応しています。判定の軸は、その記述で誰が負うのかが変わるかどうかという一点になります。正解は、リスクの影響や責任の一部または全部を第三者に移すという記述です。代表的なやり方は、保険を掛けること、外部へ委託すること、契約で相手方に負担してもらうことです。ここで気をつけたいのは、望ましくない出来事そのものが消えるわけではないという点です。起こる見込みは変わらず、損が出たときに誰が負うかだけが変わります。リスク対応を選ぶときは、第三者と移すという二つの言葉を手掛かりにすると、他の三つと切り分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アリスクの影響が及ばない代替策を実行する。:影響が及ばない別の道を通るという内容で、望ましくない出来事そのものを起こさない構えにあたります。負担する相手を変えるのではなく、計画の側を作り替えて取り合わないという点が違います。
- ウリスクの発生確率や影響度を許容可能なレベ…:起こる見込みや影響の大きさを、許せる水準まで小さくするという構えです。手を打って被害を減らしてはいますが、残った分を負うのは引き続き自分たちであり、外へは移っていません。
- エリスクへの具体的な対応策は事前に設定せず…:先に具体策を決めず、起きてから対処できるように費用や時間の余裕を持っておくという構えです。受け入れたうえで身構えている形であり、負担そのものはずっと自分たちの側に残ります。
この問題の用語
- リスク対応リスクを避ける・減らす・移す・受け入れるといった手立ての中から選んで実行すること。どれを選ぶかは、見積もった大きさと費用を見て決めます。
出典:平成22年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53
同じ用語が出る問題
- 令和4年度 秋期 午前 問41:リスクアセスメントに関する問題(リスク対応)
- 令和3年度 秋期 午前 問51:フェーズ・ゲートに関する問題(リスク対応)
- 令和2年度 10月 午前 問54:リスク対応戦略に関する問題(リスク対応)
- 平成29年度 春期 午前 問54:リスク転嫁に関する問題(リスク対応)
- 平成29年度 春期 午前 問53:定量的リスク分析で実施すること(リスク対応)
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