平成21年度 春期 午前 問50
プロジェクトマネジメント
WBSに関する問題
WBS(Work Breakdown Structure)を利用する効果として,適切なものはどれか。
- ア作業の内容や範囲が体系的に整理でき,作業の全体が把握しやすくなる。
- イソフトウェア,ハードウェアなど,システムの構成要素を効率よく管理できる。
- ウプロジェクト体制を階層的に表すことで,指揮命令系統が明確になる。
- エ要員ごとに作業が適正に配分されているかどうかが把握できる。
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✓ これが正解ア作業の内容や範囲が体系的に整理でき,作業の全体が把握しやすくなる。
解説
作業の全体を体系的に分解して把握しやすくする効果があります。
この設問は、WBS を利用することでどのような効果が得られるのかを、四つの記述から選ばせています。ですから、選び方の軸は、WBS が分解して整理する対象が、作業の内容とその範囲なのか、システムを構成する要素なのか、指揮命令の系統なのか、それとも要員ごとの作業配分なのか、という一点で見分けます。求められているのは、プロジェクトの目的物を、成し遂げるべき仕事の単位に階層的に分解し、抜けや重複を減らしながら全体像を把握できるようにする働きです。したがって、作業の内容や範囲を体系的に整理し、作業の全体が把握しやすくなると述べているものが、この道具の効果と合います。他の三つは、成果物を作るための技術要素の構成管理、組織図で表す指揮命令の系統、要員ごとの負荷配分の可視化、というそれぞれ別の道具や別の観点で扱う話に対応し、作業の分解を通じて全体を把握しやすくするという WBS の効果とは対象が違います。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イソフトウェア,ハードウェアなど,システム…:ソフトウェアやハードウェアなど、システムの構成要素を効率よく管理できると述べています。これは成果物の構成要素を管理する話で、対象は仕事そのものではなく物のほうに寄っています。分解する相手が違います。
- ウプロジェクト体制を階層的に表すことで,指…:プロジェクト体制を階層的に表すことで指揮命令系統が明確になると述べています。これは組織の側を階層で表すという別の図式の話で、成し遂げる仕事の単位を分解する道具とは扱う対象と目的が違います。
- エ要員ごとに作業が適正に配分されているかど…:要員ごとに作業が適正に配分されているかを把握できると述べています。これは要員の負荷や配分を見る観点の話で、仕事を階層的に分解して全体像を把握するというこの道具の効果とは狙う視点が違います。
この問題の用語
- WBS作業を階層的に細かく分けて、管理できる大きさにまとめた図です。順序関係を表す図ではなく、やることの範囲を漏れなく並べます。
- プロジェクトマネジメント期限のある一回限りの活動を目的どおりに終わらせるための管理。作業を分けて洗い出し、日程や費用や人の計画を立てて進めます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- システムの構成機器をどう組み合わせてシステムを作るかという、組み立て方です。二重にする形や、待機を置く形など、目的で選び分けます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 指揮命令働く人に仕事の内容や進め方を直接指示する関係のことです。派遣では派遣先が行いますが、請負では発注者ではなく受注した側が行います。
出典:平成21年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問50
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問61:プログラムマネジメントの考え方(プロジェクトマネジメント)
- 令和7年度 秋期 午前 問51:スコープに関する問題(WBS)
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