第38回 問題29
社会保障
「令和5年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)による2023年度(令和5年度)の社会保障給付費に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1総額は,前年度より増えている。
- 2対国内総生産比は,40%を超えている。
- 3部門別(「医療」,「年金」,「福祉その他」)の構成割合をみると,最も大きな割合を占めるのは「医療」である。
- 4機能別(「高齢」,「保健医療」,「家族」,「失業」など)の構成割合をみると,「家族」の割合は1割に満たない。
- 5総額は,2023年度(令和5年度)の国の一般会計歳出予算の総額よりも小さい。
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✓ これが正解4機能別(「高齢」,「保健医療」,「家族」,「失業」など)の構成割合をみると,「家族」の割合は1割に満たない。
解説
機能別にみると、家族の割合は社会保障給付費の1割に満たない水準です。
社会保障費用統計は、国立社会保障・人口問題研究所が毎年公表する、年金・医療・介護・子育て支援など社会保障制度の1年間の費用をまとめた統計です。ILO基準の社会保障給付費は、部門別(医療・年金・福祉その他)と、機能別(高齢・遺族・障害・労働災害・保健医療・家族・失業・住宅・生活保護その他)の二つの切り口で集計されます。
機能別の構成割合では、高齢と保健医療が大部分を占め、子育て支援などに関わる家族の割合は1割に満たない水準にとどまっています。したがって、家族の割合は1割に満たないとする記述が正しいものです。
なお、令和5年度の社会保障給付費の総額は135兆4,928億円、対国内総生産比は22.76%でした。総額の増減、国内総生産との比率、部門別で最も大きな部門、国の一般会計予算との大小は、それぞれこの統計の結果と照らし合わせると判断できます。
部門別では年金が最大、機能別では高齢が最大で家族は小さい、という全体の形をつかんでおくと、年度が変わっても判断の手がかりになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1総額は,前年度より増えている。:令和5年度の社会保障給付費は135兆4,928億円で、前年度と比べて2兆6,809億円、率にして1.9%の減少でした。総額が前年度より増えたという記述は、この年度の結果と合いません。
- 2対国内総生産比は,40%を超えている。:令和5年度の社会保障給付費は、国内総生産に対して22.76%で、2割を少し超える水準です。40%を超えているという記述は、実際の水準と大きく離れています。
- 3部門別(「医療」,「年金」,「福祉その他」)の構成割合をみると,最も大きな割合を占めるのは「医療」である。:部門別の構成割合で最も大きいのは年金で、全体の41.6%を占めます。医療は33.6%で年金に次ぐ二番目、福祉その他は24.7%であり、医療が最大とする記述は誤りです。
- 5総額は,2023年度(令和5年度)の国の一般会計歳出予算の総額よりも小さい。:令和5年度の社会保障給付費は130兆円を超える規模で、同じ年度の国の一般会計歳出予算の総額よりも大きくなっています。一般会計より小さいという記述は、大小が逆です。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題29。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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