第36回 問題99
ソーシャルワークの理論と方法
ソーシャルワークの実践モデルに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1生活モデルは,問題を抱えるクライエントの人格に焦点を絞り,問題の原因究明を重視する。
- 2生活モデルは,人と環境の交互作用に焦点を当て,人の生活を全体的視点から捉える。
- 3治療モデルは,人が疎外される背景にある社会の抑圧構造に注目する。
- 4治療モデルは,問題を抱えるクライエントのもつ強さ,資源に焦点を当てる。
- 5ストレングスモデルは,クライエントの病理を正確に捉えることを重視する。
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✓ これが正解2生活モデルは,人と環境の交互作用に焦点を当て,人の生活を全体的視点から捉える。
解説
生活モデルは人と環境の交互作用に焦点を当て、生活を全体的に捉えます。
この問は、ソーシャルワークの代表的な実践モデルである治療モデル(医学モデル)、生活モデル、ストレングスモデルの違いで判断します。治療モデルは、医学の診断と治療の考え方にならい、問題の原因をクライエント個人の人格や病理に求め、調査・診断・治療の手順で解決しようとします。
これに対して生活モデルは、ジャーメインとギッターマンらが生態学の考え方を取り入れて体系化したもので、人と環境の交互作用に焦点を当てます。問題は個人の欠陥ではなく、人と環境の間の適合がうまくいっていない状態として捉え、人の対処能力を高めることと、環境の応答性を高めることの両方に働きかけます。したがって、生活モデルは人と環境の交互作用に焦点を当て、人の生活を全体的視点から捉える、という記述が最も適切です。
ストレングスモデルは、クライエントの弱さや病理ではなく、本人の強さや意欲、周りの資源に注目します。見分け方は、原因を個人の病理に求めるのが治療モデル、人と環境の関係に注目するのが生活モデル、本人の強さと資源に注目するのがストレングスモデル、と焦点の違いで並べることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1生活モデルは,問題を抱えるクライエントの人格に焦点を絞り,問題の原因究明を重視する。:クライエントの人格に焦点を絞り、問題の原因究明を重視するのは治療モデルの特徴です。生活モデルは個人の内面だけでなく、人と環境の関係全体を見ます。
- 3治療モデルは,人が疎外される背景にある社会の抑圧構造に注目する。:人が疎外される背景にある社会の抑圧構造に注目するのは、批判的な視点や反抑圧的な実践の考え方です。個人の病理を扱う治療モデルの特徴ではありません。
- 4治療モデルは,問題を抱えるクライエントのもつ強さ,資源に焦点を当てる。:クライエントのもつ強さや資源に焦点を当てるのはストレングスモデルの特徴です。治療モデルはむしろ問題や病理の原因に注目します。
- 5ストレングスモデルは,クライエントの病理を正確に捉えることを重視する。:ストレングスモデルは、病理ではなく本人の強さや意欲、環境の資源に注目する立場です。病理を正確に捉えることを重視するのは治療モデルの考え方です。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題99。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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