第36回 問題69
貧困に対する支援
「ホームレスの実態に関する全国調査」(厚生労働省)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1概数調査によれば,全国のホームレス数は2022年に比べて増加している。
- 2概数調査によれば,性別人数では男性より女性が多数を占めている。
- 3生活実態調査によれば,ホームレスの平均年齢は2016年調査に比べて低下している。
- 4生活実態調査によれば,路上生活期間「10年以上」は2016年調査に比べて増加している。
- 5生活実態調査によれば,「生活保護を利用したことがある」と回答した人は全体の約7割程度である。(注) 「ホームレスの実態に関する全国調査」(厚生労働省)とは,「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)」(2023年(令和5年))及び「ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)」(2021年(令和3年))を指している。
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✓ これが正解4生活実態調査によれば,路上生活期間「10年以上」は2016年調査に比べて増加している。
解説
路上生活10年以上の割合は、2016年調査より2021年調査で増えています。
統計の問なので、設問の注が示す二つの調査、つまり2023年の概数調査と2021年の生活実態調査の結果に沿って、増減の向きで説明します。概数調査は、全国の市区町村が巡回などで確認したホームレスの人数を数える調査です。生活実態調査は、個別に面接して、年齢、路上生活の期間、仕事や収入、福祉制度の利用などを尋ねる調査です。
生活実態調査の結果から読み取れる大きな特徴は、路上生活の長期化と高齢化です。2021年調査では、路上生活の期間が10年以上と答えた人の割合が、前回の2016年調査より増えました。長く路上で暮らし続けている人が増えていることを示しており、平均年齢が上がっていることとあわせて、支援の課題が高齢・長期の層へ移っていることがうかがえます。
見分け方として、人数は減少、性別は男性が大多数、年齢と路上生活期間は上昇・長期化、という向きをまず押さえましょう。概数調査と生活実態調査のどちらの結果を述べた記述かを確かめることも大切です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1概数調査によれば,全国のホームレス数は2…:概数調査で確認されたホームレスの人数は、前年の2022年調査より減っています。近年は全国の人数の減少が続いており、増加したという記述は向きが逆です。
- 2概数調査によれば,性別人数では男性より女…:概数調査の性別の内訳では、男性が大多数を占め、女性はごく一部にとどまります。女性が多数を占めるという記述は調査の結果と合いません。
- 3生活実態調査によれば,ホームレスの平均年…:生活実態調査での平均年齢は、2016年調査より上がっています。路上生活者の高齢化が進んでいることが特徴で、低下したという記述は逆です。
- 5生活実態調査によれば,「生活保護を利用し…:生活保護を利用したことがあると答えた人は全体の半数に届かず、約7割という水準ではありません。利用した経験のない人のほうが多いという結果です。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題69。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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