暗号技術|平成29年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問28
公開鍵暗号方式を用いて,図のようにAさんからBさんへ,他人に秘密にしておきたい文章を送るとき,暗号化に用いる鍵Kとして,適切なものはどれか。
| 側 | 流れ |
|---|---|
| Aさん(送信側) | 平文「来月転居する予定です。」 → 鍵Kによって暗号化 → 暗号文「nd359fxj47ac…」 |
| ネットワーク | 暗号文を送信 |
| Bさん(受信側) | 暗号文「nd359fxj47ac…」 → Bさんの秘密鍵によって復号 → 平文「来月転居する予定です。」 |
(原典の図(Aさん→ネットワーク→Bさんの一方向フロー図)を書き起こしたもの。図形自体に追加情報はなく、箱の中の文字がすべて情報)
- Aさんの公開鍵
- Aさんの秘密鍵
- ✓ これが正解Bさんの公開鍵
- 共通鍵
解説
受信者であるBさんの公開鍵で暗号化し、Bさんの秘密鍵で復号します。
公開鍵暗号方式では、鍵が公開鍵と秘密鍵の対になっていて、片方の鍵で暗号化したものは、対になるもう片方の鍵でしか元に戻せません。図の流れでは、受け取ったBさんが自分の秘密鍵で復号しています。ということは、暗号化に使われた鍵Kは、その秘密鍵と対になるBさんの公開鍵だと分かります。公開鍵は誰に知られてもよい鍵なので、送り手のAさんはBさんの公開鍵を手に入れて文章を暗号化できます。一方、対になる秘密鍵はBさんだけが持っているので、途中で暗号文を横取りされても中身は読まれません。他人に秘密にしておきたい文章を送るときは、受け取る人の公開鍵で暗号化する、と覚えておくとよいです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 送り手であるAさんの公開鍵を使ったとすると、それと対になるAさん自身の秘密鍵がなければ元に戻せません。受け取ったBさんが自分の秘密鍵で復号している図の流れと合わなくなります。
- 送り手が自分の秘密鍵で処理したものは、広く配られている送り手の公開鍵を持つ人なら誰でも元に戻せます。中身を第三者に見せない用途には向かず、図の復号の流れとも一致しません。
- 同じ鍵を暗号化と復号の両方に使うのは共通鍵暗号方式の考え方です。設問は公開鍵暗号方式を用いると述べており、図でも復号側は自分だけが持つ秘密鍵を使っています。
この問題に関係する言葉
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 公開鍵誰にでも配ってよい鍵で、これで暗号にした文は対になる秘密鍵でしか戻せません。相手に渡しても危なくないほうの鍵です。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
- 共通鍵暗号方式「共通鍵暗号」と同じ意味です。同じ鍵を送る側と受け取る側の双方が持つやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
出典:平成29年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問28(改変:原典の図をテキストに書き起こした)
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