第26回 問題36
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
次の記述のうち,諸外国における精神保健医療福祉の歴史に関する内容として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1ニュージーランドでは,自発的入院を認めた「法律第431号」が成立した。
- 2アメリカでは,精神保健サービスの基準を示す「ルッキング・フォワード」が公表された。
- 3イタリアでは,公立精神科病院を解体する「精神疾患および知的障害者に関する大統領教書」が公表された。
- 4フランスでは,精神保健政策を示した「ついに闇からの脱出」が公表された。
- 5イギリスでは,ケアマネジメントを導入する「国民保健サービス及びコミュニティケア法」が成立した。
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✓ これが正解5イギリスでは,ケアマネジメントを導入する「国民保健サービス及びコミュニティケア法」が成立した。
解説
イギリスのコミュニティケア法がケアマネジメントを導入しました。
この問は、諸外国の精神保健医療福祉の歴史で知られる法律や報告書と、それが生まれた国の組み合わせを問うものです。名称と国が一致しているかを一つずつ確かめるのが判断の軸です。
イギリスでは、1990年に国民保健サービス及びコミュニティケア法が成立しました。この法律は、地方自治体が地域でのケアの計画に責任をもつ仕組みを整え、利用者一人ひとりのニーズを評価して必要なサービスを組み合わせるケアマネジメントを導入しました。精神障害のある人を含む地域ケアの基盤となった法律で、この記述が正しい組み合わせです。
他の記述は、法律や報告書の名称と国が入れ替えられています。法律第431号はイタリアの法律、ルッキング・フォワードはニュージーランドの精神保健サービスの方針、精神疾患および知的障害者に関する大統領教書はアメリカの文書、ついに闇からの脱出はカナダの報告書として知られています。
覚え方として、地域ケアとケアマネジメントはイギリス、精神科病院の解体はイタリア、大統領教書はアメリカ、と国ごとの代表的な出来事を一つずつ結んでおくと区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ニュージーランドでは,自発的入院を認めた「法律第431号」が成立した。:自発的入院を認めた法律第431号は、1968年にイタリアで成立した法律です。イタリアではその後、1978年の法律第180号で公立精神科病院の解体へと進みました。ニュージーランドの出来事ではありません。
- 2アメリカでは,精神保健サービスの基準を示す「ルッキング・フォワード」が公表された。:ルッキング・フォワードは、ニュージーランドで示された精神保健サービスの方針として知られる文書です。アメリカで公表されたものではなく、国の組み合わせが入れ替わっています。
- 3イタリアでは,公立精神科病院を解体する「精神疾患および知的障害者に関する大統領教書」が公表された。:精神疾患および知的障害者に関する大統領教書は、1963年にアメリカのケネディ大統領が発表したもので、脱施設化と地域での精神保健の体制づくりを進めました。イタリアの出来事ではありません。
- 4フランスでは,精神保健政策を示した「ついに闇からの脱出」が公表された。:ついに闇からの脱出は、カナダの上院の委員会がまとめた精神保健・精神疾患に関する報告書として知られています。フランスの精神保健政策を示したものではなく、国が入れ替わっています。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題36。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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