第26回 問題29
精神保健福祉の原理
次の記述のうち,チームアプローチにおけるトランスディシプリナリ・モデルの説明として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1職種の専門分野を超えて役割を解放し,横断的に共有を図り課題を達成する。
- 2チームにおいて専門職として各々の役割を果たすため,独立して業務を行う。
- 3職種間の役割を一部流動させ,チームとして複合的な課題に取り組む。
- 4協働・連携の下で各々の役割を果たすため,専門職間の相互作用が高まる。
- 5チーム内の専門職間に階層性が存在し,医療現場では医師が中心となる。
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✓ これが正解1職種の専門分野を超えて役割を解放し,横断的に共有を図り課題を達成する。
解説
トランスディシプリナリ・モデルは、役割を解放し横断的に共有します。
チームアプローチのモデルは、専門職どうしの役割の分け方と相互作用の強さによって、マルチディシプリナリ、インターディシプリナリ、トランスディシプリナリの3つに整理されることが多いです。各記述が、役割をどの程度固定し、どの程度共有するかで判断します。
トランスディシプリナリ・モデルは、専門職がそれぞれの専門分野の枠を越えて、役割を意図的に解放し、チームの中で横断的に共有するモデルです。たとえば、ある職種が他の職種の知識や技術を学び、本人に最も身近な職員がチームを代表して複数の役割を担うといった形をとります。職種の専門分野を超えて役割を解放し、横断的に共有を図り課題を達成するという記述は、このモデルの説明として正しい内容です。
他の記述は、役割を固定して独立して働く形、役割の一部を流動させる形、協働のもとで相互作用が高まる形、医師を頂点とする階層的な形を表しており、役割を解放して共有するところまでは進んでいません。
見分け方として、マルチは役割を固定して並行、インターは協働して役割を一部流動、トランスは役割を越えて共有、と役割の固さの順に並べて覚えると区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2チームにおいて専門職として各々の役割を果たすため,独立して業務を行う。:専門職がそれぞれの役割を果たすために独立して業務を行う形は、役割を固定して並行して働くマルチディシプリナリ・モデルの特徴にあたります。役割を解放して共有するモデルとは逆の考え方です。
- 3職種間の役割を一部流動させ,チームとして複合的な課題に取り組む。:職種間の役割を一部だけ流動させてチームで複合的な課題に取り組む形は、インターディシプリナリ・モデルの説明にあたります。役割の解放と横断的な共有まで進むモデルとは段階が異なります。
- 4協働・連携の下で各々の役割を果たすため,専門職間の相互作用が高まる。:協働・連携の下で各々の役割を果たし、専門職間の相互作用が高まる形は、役割を保ったまま協働するモデルの説明です。それぞれの役割を果たすことが前提で、役割を解放して共有するところまでは含みません。
- 5チーム内の専門職間に階層性が存在し,医療現場では医師が中心となる。:専門職間に階層性があり、医療現場では医師が中心となる形は、マルチディシプリナリ・モデルの特徴として説明されるものです。役割を横断的に共有するトランスディシプリナリとは性格が異なります。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題29。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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