第61回 午前 問90
臨床医学
外傷性脊髄損傷で正しいの
外傷性脊髄損傷で正しいのはどれか。
- 1女性に多い。
- 2腰髄損傷が最も多い。
- 3高齢者が増加している。
- 4労働災害の受傷は増加している。
- 5発生頻度は人口100万人当たり約100人/年である。
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✓ これが正解3高齢者が増加している。
解説
外傷性脊髄損傷は、高齢者の受傷が増えています。
外傷性脊髄損傷の起こり方は、時代とともに変わってきています。全国規模の調査では、受傷者の年齢が高くなり、高齢者の割合が増えていることが示されています。この問は、こうした疫学の特徴として正しいものを選ぶ問題です。
高齢者が増えている背景には、人口の高齢化に加え、高齢者が自宅や道で転倒して首を強く打つことで起こる頸髄損傷が増えていることがあります。高齢者では、首の骨の変形などで脊髄の通り道が狭くなっていることが多く、骨折がなくても、軽い転倒で脊髄が傷つくことがあります。そのため、損傷の部位としては頸髄が最も多くなっています。ほかの肢は、性別、損傷の部位、受傷の原因の変化、発生の頻度を取り違えています。
したがって、高齢者が増加している、という記述が正しい答えです。外傷性脊髄損傷は、男性に多く、頸髄が最多で、高齢者の転倒による受傷が増えている、と押さえておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1女性に多い。:外傷性脊髄損傷は、男性に多いことが知られています。高所からの転落や交通事故、スポーツなどで強い外力を受ける機会が、男性の方が多いためと考えられています。
- 2腰髄損傷が最も多い。:外傷性脊髄損傷で最も多いのは頸髄損傷で、腰髄損傷ではありません。高齢者の転倒による頸髄損傷の増加で、頸髄の割合はさらに大きくなっています。
- 4労働災害の受傷は増加している。:近年の調査では、平らな場所での転倒による受傷が増える一方、交通事故や仕事中の事故による受傷は減る傾向にあると報告されています。労働災害の受傷が増えているとはいえません。
- 5発生頻度は人口100万人当たり約100人/年である。:全国調査で報告された発生頻度は、人口100万人当たり年に約100人より少ない値です。約100人とするのは多すぎる見積もりで、正しい記述ではありません。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問90(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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