第58回 午後 問95
臨床医学
大動脈解離の続発症で誤っているの
大動脈解離の続発症で誤っているのはどれか。
- 1腎不全
- 2脳梗塞
- 3脊髄障害
- 4三尖弁閉鎖不全
- 5心タンポナーデ
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✓ これが正解4三尖弁閉鎖不全
解説
大動脈解離で起こる弁膜症は大動脈弁閉鎖不全で、三尖弁ではありません。
大動脈解離は、大動脈の内膜に裂け目ができ、血液が壁の層の間に入り込んで、壁が縦に裂けていく病気です。この問は、裂けた壁がどこに影響するかを考えて、続いて起こる合併症(続発症)を判断します。誤っているものを1つ選ぶ問です。
解離が心臓に近い上行大動脈に及ぶと、大動脈の根元が広がったり弁の支えが崩れたりして、大動脈弁閉鎖不全が起こります。三尖弁は右心房と右心室の間にある弁で、大動脈とは離れているため、大動脈解離の続発症ではありません。これが誤りです。
解離が大動脈から出る枝の入口をふさぐと、その先の臓器に血液が届かなくなります。腎動脈なら腎不全、頸動脈なら脳梗塞、脊髄へ向かう動脈なら脊髄障害による対麻痺が起こります。解離が心膜の中で破れると、心膜の中に血液がたまって心臓が圧迫される心タンポナーデになります。大動脈の枝がどこへ向かうか、心臓のどの弁と接しているかをたどると、続発症を整理できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1腎不全:解離が腎動脈の入口に及ぶと、腎臓へ流れる血液が途絶えたり減ったりして、腎不全に陥ることがあります。大動脈解離の続発症として正しいものです。
- 2脳梗塞:解離が大動脈弓から出る頸動脈などに広がると、脳への血流が妨げられて脳梗塞を起こします。続発症として知られています。
- 3脊髄障害:脊髄を養う肋間動脈や腰動脈が解離でふさがれると、脊髄の血流が途絶えて両下肢の麻痺などが起こります。続発症の一つです。
- 5心タンポナーデ:心臓に近い部分の解離が心膜の中へ破れると、血液が心膜腔にたまって心臓が広がれなくなります。命に関わる続発症です。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問95(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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