第60回 午後 問42
理学療法治療学
災害リハビリテーション支援で誤っているのはどれか。
- 1理学療法士は災害復興期から活動を開始する。
- 2被災者自身が廃用症候群を予防できるよう支援する。
- 3発災時に迅速な対応ができるように平時から対策する。
- 4災害規模によって数か月程度の長期的な支援が必要となる。
- 5支援統括組織に日本災害リハビリテーション支援協会[Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team〈JRAT〉]がある。
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✓ これが正解1理学療法士は災害復興期から活動を開始する。
解説
理学療法士は発災直後の急性期から災害リハビリテーション支援に関わります。
災害リハビリテーション支援は、災害で生活環境が大きく変わった被災者が、体を動かす機会を失って心身の機能を落とすこと(生活不活発病や廃用症候群)を防ぎ、生活を立て直すのを助ける活動です。理学療法士などのリハビリテーション専門職が、時期に応じて役割を変えながら関わります。
避難所での生活は、狭い所で横になって過ごす時間が長く、高齢者や障害のある人は短い期間で歩けなくなることがあります。そのため支援は、発災直後の急性期から避難所の環境の確認や移動の手助けなどで始まり、応急修復期、復旧期、復興期へと続きます。理学療法士は復興期になってから活動を始めるのではありません。この記述が誤りです。
他の記述はどれも正しい内容です。被災者が自分で体を動かし廃用症候群を防げるよう支援すること、平時から研修や体制作りをしておくこと、災害の規模によっては数か月におよぶ長い支援が必要になることは、災害リハビリテーションの基本です。日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)は、関係団体が集まって支援を統括する組織です。
したがって、誤っているのは理学療法士が災害復興期から活動を開始するという肢です。災害支援は平時の準備に始まり、急性期から長期にわたって続く、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2被災者自身が廃用症候群を予防できるよう支…:避難所では動く機会が減り、廃用症候群が起こりやすくなります。被災者が自分で体を動かせるよう、体操の指導や環境の調整を行うことは、災害リハビリテーション支援の中心となる正しい内容です。
- 3発災時に迅速な対応ができるように平時から…:災害はいつ起こるか分からないため、支援者の研修やチームの体制、連絡の仕組みを平時から整えておくことが欠かせません。発災時に素早く動けるよう平時から備えるという記述は正しい内容です。
- 4災害規模によって数か月程度の長期的な支援…:大きな災害では避難生活や仮設住宅での生活が長引くため、数か月におよぶ継続的な支援が必要になります。災害の規模によって長期の支援が必要になるという記述は正しい内容です。
- 5支援統括組織に日本災害リハビリテーション…:日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)は、リハビリテーションに関わる団体が集まり、災害時の支援を統括・調整する組織です。支援統括組織として挙げるこの記述は正しい内容です。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問42(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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