第60回 午前 問93
臨床医学
臨床医学に関する問題
高齢者にみられる病態のうち、低栄養と関連が少ないのはどれか。
- 1褥瘡
- 2貧血
- 3サルコペニア
- 4変形性膝関節症
- 5大腿骨頸部骨折
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✓ これが正解4変形性膝関節症
解説
変形性膝関節症は、低栄養より肥満との関連が強い病態です。
高齢者の低栄養は、食事の量や質が不足し、たんぱく質やエネルギーが足りない状態で、筋や骨、皮膚、血液などさまざまな組織に影響します。低栄養は、褥瘡、貧血、サルコペニア、骨折などの多くの病態と関係しており、高齢者の評価では栄養状態の確認が欠かせません。
変形性膝関節症は、関節軟骨のすり減りによって起こり、膝への負担を増やす肥満が危険因子として知られています。栄養が足りないことよりも、体重が多いことが問題になる病態です。残りの4つは、皮膚、血液、筋、骨のどれかが栄養の不足で弱ることと結び付いています。
したがって、低栄養と関連が少ないのは変形性膝関節症です。変形性膝関節症は栄養の不足より体重の負担が問題、と危険因子の向きの違いで区別すると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1褥瘡:褥瘡は、体の同じ部分が圧迫され続けて皮膚や皮下組織が傷む状態で、たんぱく質の不足や体重減少があるとできやすく、治りにくくなります。低栄養と深く関係します。
- 2貧血:貧血は、赤血球を作るための鉄やたんぱく質、ビタミンB12や葉酸などが不足すると起こりやすくなります。高齢者では低栄養が貧血の原因の一つとなります。
- 3サルコペニア:サルコペニアは、加齢に伴う筋量と筋力の低下です。たんぱく質やエネルギーの摂取不足は筋量の減少を進めるため、低栄養はサルコペニアの大きな要因です。
- 5大腿骨頸部骨折:大腿骨頸部骨折は、骨がもろくなることや筋力の低下による転倒で起こりやすくなります。低栄養は骨と筋の両方を弱めるため、骨折の危険を高めます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問93(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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