第59回 午前 問69
生理学
エネルギー代謝で正しいのはどれか。
- 1基礎代謝量は安静時代謝量より大きい。
- 2安静時代謝量は体重減少により低下する。
- 3呼吸商は糖質の燃焼が多くなると低下する。
- 4代謝当量〈METs〉は基礎代謝量を基準にしている。
- 5エネルギー代謝率〈RMR〉は安静時代謝量を基準にしている。
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✓ これが正解2安静時代謝量は体重減少により低下する。
解説
安静時代謝量は体の大きさに比例するので、体重が減ると低下します。
エネルギー代謝の問題では、似た名前の量の大小関係と、それぞれが何を基準にしているかを整理することが大切です。基礎代謝量は、目が覚めた状態で、食後時間がたち、心身ともに安静に横になっているときの、生きるために最低限必要なエネルギー量です。安静時代謝量は、座って安静にしているときのエネルギー量で、姿勢を保つ分などが加わるため、基礎代謝量より少し大きくなります。
これらの代謝量は、体の大きさ、とくに筋などの活動している組織の量に比例します。体重が減ると、エネルギーを使う組織の量が減るので、安静時代謝量は低下します。この記述が正しいものです。
ほかの記述は、二つの代謝量の大小、呼吸商の変わり方、METsとエネルギー代謝率の基準のどれかが誤っています。呼吸商は、糖質だけが燃えると1.0、脂質だけだと約0.7です。覚え方は、METsは安静時代謝量が基準で1 METは座って安静にしている状態、RMRは基礎代謝量が基準、と二つの指標を対にして、基準を入れ替えないよう覚えることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1基礎代謝量は安静時代謝量より大きい。:大小関係が逆です。生命を保つ最小限の量である基礎代謝量に、座った姿勢を保つためのエネルギーなどが上乗せされたものが安静時代謝量なので、安静時代謝量のほうが大きくなります。
- 3呼吸商は糖質の燃焼が多くなると低下する。:呼吸商は、出した二酸化炭素の量を取り込んだ酸素の量で割った値で、糖質だけが燃えると1.0、脂質だけだと約0.7です。糖質の燃焼が多くなると、呼吸商は上がります。
- 4代謝当量〈METs〉は基礎代謝量を基準にしている。:代謝当量(METs)は、座って安静にしているときの代謝量、つまり安静時代謝量を1として、活動の強さをその何倍かで表した指標です。基礎代謝量を基準にしているわけではありません。
- 5エネルギー代謝率〈RMR〉は安静時代謝量を基準にしている。:エネルギー代謝率(RMR)は、活動中の代謝量から安静時代謝量を引いた値が、基礎代謝量の何倍かを表す指標です。割る基準は基礎代謝量なので、記述は基準を取り違えています。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問69(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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