令和5年度 問17
建物・設備
壁面タイルに関する問題
マンションの壁面タイル(高さh)の剥落による事故の危険性のある範囲(R)として、「建築保全標準・同解説 JAMS 2-RC 点検標準仕様書」(一般社団法人 日本建築学会)によれば、最も適切なものはどれか。ただし、壁面直下の通路では人が常時往来し、かつ強固な構造の屋根等の落下物防御施設や植込み等による立入を制限するものはないものとする。
壁面タイルの剥落の危険範囲:
- 建物の壁面(地面から壁上端まで)の高さを h として矢印で示す。
- 壁上端の外面にタイルがあり、そこから地面へ斜めの線が引かれている(壁の途中は波線で省略)。
- 地面上で、壁面の足元から斜めの線が地面に達する点までの水平距離を R として矢印で示す。
- 壁面と斜めの線の間(R の範囲内)の地面に人が立っている。
- 1R=h/2
- 2R=h/3
- 3R=h/4
- 4R=h/5
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✓ これが正解1R=h/2
解説
危険範囲Rは壁面の高さhの2分の1とされています。
この問は、外壁タイルが剥がれて落ちたときに人に当たるおそれのある範囲を、設問が引く建築保全標準・同解説 JAMS 2-RC 点検標準仕様書(日本建築学会)がどう示しているかで判断します。外壁タイルの剥落は、通行人に当たると重大な事故につながるため、点検で特に注意すべき劣化です。
設問の図では、壁面の上端にあるタイルから地面に向けて斜めの線が引かれ、壁の足元からその線が地面に届く点までの水平距離がRとして示されています。剥がれたタイルは真下に落ちるとは限らず、壁から離れた位置まで達することがあるため、壁面の直下だけでなく、壁から一定の距離までを危険な範囲として扱います。設問のただし書きは、壁面直下の通路を人が常時往来し、屋根などの落下物防御施設や植込みなどによる立入の制限もない場面としており、この条件で範囲を考えます。
この仕様書によれば、危険範囲Rは壁面の高さhの2分の1とされ、R=h/2とする肢が正解です。高い位置のタイルほど遠くまで達するので、範囲は高さに比例して広がる、と覚えておくと、点検の範囲を考える際の目安になります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2R=h/3:高さの3分の1では、点検標準仕様書が示す範囲より狭くなります。剥がれたタイルは壁から離れた所まで達することがあり、その範囲として示されているのは高さの2分の1です。
- 3R=h/4:高さの4分の1では、危険とされる範囲の半分しか見込んでいません。通路を人が常時往来する条件では、高さの2分の1までを落下物の危険がある範囲として扱います。
- 4R=h/5:高さの5分の1では、壁の足元のごく近くしか危険範囲に入りません。高い位置から落ちたタイルが届く距離を考えると狭すぎ、仕様書の示す2分の1とは大きく異なります。
出典:令和5年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問17
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