第37回 問題72
介護の基本
介護保険施設における防災対策に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1介護福祉士は,災害派遣福祉チームで活動することが義務づけられている。
- 2介護福祉士は,防災スキル向上のために,防災士の資格取得が義務づけられている。
- 3災害対策基本法に基づき,個別避難計画の作成が施設長に義務づけられている。
- 4一般的に,飲料水と非常食は1日分の備蓄が義務づけられている。
- 5災害時等に備えて,業務継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定が義務づけられている。
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✓ これが正解5災害時等に備えて,業務継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定が義務づけられている。
解説
介護保険施設には、業務継続計画(BCP)の策定が義務づけられています。
介護保険施設の防災対策は、法令や運営基準で義務づけられていることと、望ましい取り組みとを区別して考えます。業務継続計画(BCP)は、感染症や自然災害が起きても、必要な介護サービスを続けたり早く再開したりするための計画です。
令和3年度の介護報酬改定で、全ての介護サービス事業者を対象に、3年間の経過措置を設けたうえで、業務継続計画の策定や研修・訓練の実施が義務づけられ、経過措置は令和6年3月31日までとされました。出題当時はすでに義務となっており、たとえば指定介護老人福祉施設の基準は、業務継続計画を策定し、それに従って必要な措置を講じなければならないと定めています。この記述が最も適切です。
災害派遣福祉チームでの活動や防災士の資格取得は、介護福祉士の義務ではありません。災害対策基本法の個別避難計画は、市町村長が作成に努めるものとされています。飲料水や非常食を1日分と一律に定めた義務もありません。
義務づけの主語と根拠を確かめる習慣をつけると、もっともらしい記述に惑わされにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1介護福祉士は,災害派遣福祉チームで活動することが義務づけられている。:災害派遣福祉チームは、都道府県などが中心となって編成し、避難所などで福祉の支援を行う仕組みです。加わるかどうかは任意で、介護福祉士全員に活動が義務づけられているわけではありません。
- 2介護福祉士は,防災スキル向上のために,防災士の資格取得が義務づけられている。:防災士は民間の団体が認証する資格で、取れば防災の知識を深めることには役立ちます。ただし、介護福祉士に取得を義務づける法令はありません。
- 3災害対策基本法に基づき,個別避難計画の作成が施設長に義務づけられている。:災害対策基本法では、避難行動要支援者ごとの個別避難計画は、市町村長が作成するよう努めなければならないとされています。施設長に作成を義務づけた規定ではありません。
- 4一般的に,飲料水と非常食は1日分の備蓄が義務づけられている。:飲料水と非常食について、1日分と一律に備えるよう義務づける決まりはありません。救援が届くまでの日数を見込み、施設の実情に合わせて準備することが大切です。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題72。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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