第112回 午後 問18
個人・家族・集団・組織の支援
地域包括支援センターに関する問題
Aさん(88歳、男性、無職)は1人で暮らしており、日中は近所の公園で過ごしている。近隣住民から「公園にいるAさんから尿臭がするため、心配だ」と地域包括支援センターに電話があった。電話を受けた保健師は、Aさんの状況を把握するために家庭訪問を行うことにした。この訪問で保健師が情報収集する内容で優先度が高いのはどれか。
- 1経済状況
- 2住居環境
- 3身体状況
- 4生活リズム
- 5近隣との関係
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✓ これが正解3身体状況
解説
尿臭の背景にある健康問題を探るため身体状況が優先です。
地域包括支援センターに寄せられた心配の連絡で家庭訪問を行うときは、連絡の内容からどのような問題が隠れていそうかを考え、本人の生命や健康にかかわる情報から先に確かめます。
Aさんは88歳で1人暮らしをしており、近隣住民から尿臭がすると相談がありました。尿臭の背景には、失禁や排尿の障害、認知機能の低下、入浴や更衣ができないほどの身体機能の低下など、健康上の問題が隠れている可能性があります。高齢で1人暮らしのため、体の不調があっても周囲が気付きにくい状況です。まず身体状況を確かめ、医療や介護の支援が急いで必要かどうかを判断することが優先されます。経済状況、住居環境、生活リズム、近隣との関係も支援を考えるうえで大切な情報ですが、身体の状態を把握したうえで、その背景や支援の方法を検討する段階で集める情報です。
したがって、優先度が高いのは身体状況です。家庭訪問での情報収集は、生命と健康にかかわることを最初に、生活や環境に関することはその次に、という順番で考えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1経済状況:経済状況は、介護サービスの利用や生活の立て直しを考える段階で必要になる情報です。尿臭の背景に健康上の問題がないかを確かめる初回の訪問では、優先順位は下がります。
- 2住居環境:住居環境も尿臭の一因になり得ますが、まずはAさん本人に失禁などの体の問題が起きていないかを確かめる必要があります。住まいの状態はその後に把握すれば足ります。
- 4生活リズム:生活リズムは、日中を公園で過ごす理由や暮らし方を理解するうえで役立つ情報です。ただ、88歳の1人暮らしで尿臭があるという状況では、体の状態の確認が先になります。
- 5近隣との関係:近隣との関係は、見守りの体制づくりを考えるときに重要になる情報です。今回の訪問では、心配の連絡の元になった尿臭の原因として本人の健康状態を確かめることが優先されます。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問18(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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