第110回 午前 問21
保健医療福祉行政論
日本の自殺対策で正しいのはどれか。
- 1高齢者の自殺対策を重点施策に位置付けている。
- 2市町村に自殺対策計画の立案を義務付けている。
- 3事業主にメンタルヘルス対策推進を義務付けている。
- 4令和8年までに自殺死亡率を平成27年と比べて10%減少することを目標としている。
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✓ これが正解2市町村に自殺対策計画の立案を義務付けている。
解説
自殺対策基本法は市町村に自殺対策計画を定めることを求めています。
日本の自殺対策は、自殺対策基本法と、同法に基づいて政府が定める自殺総合対策大綱を柱に進められています。出題当時の大綱は令和4年10月に閣議決定されたものです。
自殺対策基本法第13条第2項は、市町村は、自殺総合対策大綱及び都道府県自殺対策計画並びに地域の実情を勘案して、市町村自殺対策計画を定めるものとする、としています。都道府県も第1項で同じように計画を定めるものとされており、市町村が計画を立てることは法律上の義務です。
ほかの記述では、令和4年の大綱の当面の重点施策は、子ども・若者の自殺対策、勤務問題による自殺対策、女性の自殺対策の推進など13項目で、高齢者だけを取り出した項目はありません。事業主については、同法が国や地方公共団体の自殺対策に協力し、雇用する労働者の心の健康の保持を図るよう努めるものとしており、努力義務にとどまります。数値目標は、令和8年までに自殺死亡率を平成27年と比べて30%以上減少させることで、10%ではありません。
覚え方として、自殺対策計画は都道府県も市町村もつくるもの、大綱の目標は30%以上減、と押さえておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1高齢者の自殺対策を重点施策に位置付けている。:出題当時の大綱で重点とされた13の柱を見ても、年代や属性で独立に取り上げられているのは子ども・若者と女性で、高齢者を単独の柱にした項目は見当たりません。
- 3事業主にメンタルヘルス対策推進を義務付けている。:自殺対策基本法が事業主に求めているのは、国などの自殺対策に協力し、労働者の心の健康の保持を図るよう努めることです。義務ではなく努力義務なので、この記述は誤りです。
- 4令和8年までに自殺死亡率を平成27年と比べて10%減少することを目標としている。:目標年は令和8年、基準年は平成27年という点は合っていますが、大綱が求める減り幅は3割以上です。1割という数字では目標を大きく下回り、記述は誤りになります。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問21(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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