令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問15
ネットワーク
ICMPの機能
TCP/IP ネットワークにおける ICMP の機能として,適切なものはどれか。
- アIP パケットが経由したルータの数が規定値に達したことを送信元に通知する。
- イUDP パケットのチェックサムエラーを送信元に通知する。
- ウイーサネットフレームの FCS エラーが発生したときに再送を要求する。
- エデータが途中で失われたときに,TCP ヘッダのシーケンス番号を送信元に伝え再送を要求する。
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✓ これが正解アIP パケットが経由したルータの数が規定値に達したことを送信元に通知する。
解説
ルータを経由できる上限に達して破棄されたことを知らせるのはICMPです。
ICMPは、IPの通信で起きた異常や状態を通知するためのプロトコルで、ネットワーク層でIPと組になって働きます。IPパケットのヘッダにはTTLという値があり、ルータを一つ経由するたびに1ずつ減ります。0になったパケットはそのルータで破棄され、ルータはICMPのメッセージで送信元にそのことを知らせます。経由したルータの数が規定値に達したことを送信元に通知するという記述は、この働きに当たります。ICMPが扱うのはIPの層での異常の通知であり、誤ったデータの再送の要求は扱わない、と押さえると区別できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イUDP パケットのチェックサムエラーを送…:UDPのチェックサムで誤りが見つかった場合、受信側はそのデータグラムを捨てるだけで、送信元への通知は行いません。UDPには誤りを知らせて再送させる仕組みがなく、ICMPの役割としても当てはまりません。
- ウイーサネットフレームの FCS エラーが…:イーサネットフレームのFCSは、データリンク層でフレームの誤りを検出するためのものです。誤りのあるフレームは受信側で破棄され、再送が必要なら上位のTCPなどが担うので、ICMPが再送を要求することはありません。
- エデータが途中で失われたときに,TCP ヘ…:データが途中で失われたときに再送を求めるのは、TCP自身の確認応答とシーケンス番号の仕組みです。再送の制御はトランスポート層で行われ、ICMPがシーケンス番号を送信元に伝えることはありません。
この問題の用語
- ネットワーク層相手のIPアドレスを見て、どの経路で届けるかを決める層です。ルータやIPsecがここで働き、アプリを見分けるポート番号は一つ上の層です。
- TCP相手に届いたかを確かめながら送る、信頼性を重んじた通信の約束事です。ポート番号でアプリを見分け、届かない分は送り直します。
- ルータLAN同士やLANとWANをつなぎ、ネットワーク層で中継する機器です。宛先のIPアドレスを見て経路を選び、パケットを転送します。
- UDP届いたかを確かめず、速さを優先して送る通信の約束事です。TCPと同じくポート番号でアプリを見分け、音声や動画の配信に向きます。
出典:令和3年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問15
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問16:NTPに関する問題(UDP)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問13:TCPに関する記述(ネットワーク層)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問13(TCP)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問18:ネットワーク層に関する問題(ネットワーク層)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問17:データリンク層に関する問題(ルータ)
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