第40回 午前 問74
基礎栄養学
コレステロールに関する問題
コレステロール代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1コレステロールは、コール酸から合成される。
- 2コレステロールの合成速度は、主にアセチルCoAカルボキシラーゼによって調節される。
- 3コレステロールの合成は、外因性コレステロールの影響を受けない。
- 4コレステロールは、テストステロンの材料となる。
- 5末梢組織のコレステロールは、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)の作用によりLDLに取り込まれる。
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✓ これが正解4コレステロールは、テストステロンの材料となる。
解説
コレステロールは、テストステロンなどステロイドホルモンの材料です。
コレステロール代謝は、何から合成され、何の材料になり、合成がどう調節されるかで判断します。コレステロールは、胆汁酸、ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモンや性ホルモン)、ビタミンD3の前駆体の材料になります。テストステロンは男性ホルモンで、コレステロールからプレグネノロンなどを経て合成されます。
ほかの記述は、合成の向き・律速酵素・合成の調節・コレステロールを受け取るリポたんぱく質のどれかが違っています。胆汁酸はコレステロールからつくられる側の物質で、体内合成は食事からの量に応じて調節されています。
したがって、コレステロールはテストステロンの材料となるという記述が適当です。コレステロールの行き先は胆汁酸・ステロイドホルモン・ビタミンDの3つ、律速酵素はHMG-CoA還元酵素と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1コレステロールは、コール酸から合成される。:コール酸は肝臓でコレステロールからつくられる一次胆汁酸です。コレステロールがコール酸の材料になるのであって、コール酸からコレステロールが合成されるのではありません。
- 2コレステロールの合成速度は、主にアセチルCoAカルボキシラーゼによって調節される。:コレステロール合成の律速酵素はHMG-CoA還元酵素で、スタチン系の薬はこの酵素を阻害します。アセチルCoAカルボキシラーゼは、脂肪酸合成の律速酵素です。
- 3コレステロールの合成は、外因性コレステロールの影響を受けない。:食事から取り込まれた外因性コレステロールが多いと、肝臓でのHMG-CoA還元酵素の働きが抑えられ、体内での合成が減ります。合成は外因性コレステロールの影響を受けます。
- 5末梢組織のコレステロールは、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)の作用によりLDLに取り込まれる。:LCATはHDLの表面で、末梢組織から受け取ったコレステロールをエステル化してHDLの内部に取り込ませる酵素です。末梢から肝臓へコレステロールを戻す役割を担うのはHDLで、LDLではありません。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問74(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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