令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問2
機械
始動電流に関する問題
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界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり,電源電圧は定格の12 V,回転を始める前の静止状態における始動電流は4 A,定格回転数における定格電流は1 A である。定格運転時の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,ブラシによる電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。
- 180
- 275
- 370
- 465
- 560
答えと解説
✓ これが正解275
解説
始動電流から電機子抵抗3 Ω、銅損3 Wとなり、効率は75 %です。
損失が電機子巻線の銅損だけの直流電動機では、効率は入力から銅損を引いた出力を入力で割って求めます。まず電機子抵抗を、回転を始める前の始動電流から求めます。静止状態では回転していないので逆起電力(電機子が回ることで生じる起電力)は0 で、電源電圧がすべて電機子抵抗にかかります。よって電機子抵抗は Ra=12/4=3 Ω です。
定格運転では電流が1 A なので、入力は P=VI=12×1=12 W、電機子巻線の銅損は Pc=I²Ra=1²×3=3 W です。出力は 12-3=9 W となり、効率は η=9/12×100=75 % です。
別の方法で検算します。定格運転時の逆起電力は E=V-IRa=12-1×3=9 V で、出力は EI=9×1=9 W、効率は E/V=9/12=0.75 となり、同じ75 % に着きます。銅損しか無い場合、効率は逆起電力と電源電圧の比になります。
始動電流から電機子抵抗を出すのが第一歩です。ここまで分かれば、効率は1から定格電流と始動電流の比(1/4)を引いた値としても確かめられます。
ほかの選択肢の解説
- 180:効率80 % になるには、銅損が入力12 W の2割の2.4 W、つまり電機子抵抗が2.4 Ω(始動電流5 A)でなければなりません。始動電流4 A からは3 Ω なので合わず、この値はこの問の数値からは導けません。
- 370:効率70 % とすると銅損は3.6 W、電機子抵抗は3.6 Ω となり、始動電流は 12/3.6≒3.3 A のはずです。与えられた始動電流4 A と食い違い、この値が出てくる筋道は導けません。
- 465:効率65 % では銅損が 12×0.35=4.2 W、電機子抵抗が4.2 Ω で、始動電流は約2.9 A になるはずです。問の始動電流4 A とは合わず、65 % の出どころは導けません。
- 560:効率60 % では銅損が4.8 W、電機子抵抗が4.8 Ω となり、始動電流は2.5 A になります。始動電流4 A の条件と矛盾し、この値をこの問の数値から導く筋道は見当たりません。
出典:令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問2(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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