令和6年度下期第三種電気主任技術者試験 理論(電気技術者試験センター)問10
理論
定常状態に関する問題
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図に示す回路において,スイッチSを閉じた瞬間(時刻t=0)に点Aを流れる電流をI₀ [A]とし,十分に時間が経ち,定常状態に達したのちに点Aを流れる電流をI [A]とする。電流比I₀/Iの値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,コンデンサの初期電荷は零とする。

- 10.5
- 21.0
- 31.5
- 42.0
- 52.5
答えと解説
✓ これが正解42.0
解説
閉じた瞬間は9 Ω、定常状態は18 Ωで、電流比I₀/Iは2.0です。
コンデンサの電圧は急には変化しません。初期電荷が零なので、スイッチSを閉じた瞬間(t=0)のコンデンサの電圧は0 Vで、導線でつないだのと同じに扱えます。一方、十分に時間が経った定常状態では、充電が終わってコンデンサに電流が流れなくなり、切り離したのと同じに扱えます。
t=0では、Cと4 Ωの枝が4 Ωだけの枝となり、12 Ωと並列になります。並列の合成は4×12/(4+12)=3 Ωで、6 Ωと直列にして全体は9 Ωです。点Aの電流はI₀=E/9です。
定常状態では、Cと4 Ωの枝には電流が流れないので、6 Ωと12 Ωの直列で18 Ωです。点Aの電流はI=E/18となります。電流比はI₀/I=18/9=2.0です。検算として、たとえばE=18 Vとおくと、I₀=2 A、I=1 Aで、比は同じ2.0です。
点Aは6 Ωの抵抗と同じ道にあり、電源から流れ出る電流そのものです。電源電圧Eは比を取ると消えるので、値が与えられていなくても求められます。閉じた瞬間のコンデンサは短絡、定常状態では開放、と置き換えるのが過渡現象の問の出発点です。
ほかの選択肢の解説
- 10.5:0.5は、比を逆に取ってI/I₀=9/18としたときの値です。閉じた瞬間はコンデンサの枝にも電流が流れて全体の抵抗が小さいので、I₀のほうが大きく、比は1より大きくなります。
- 21.0:1.0は、閉じた瞬間もコンデンサに電流が流れないとして、どちらも18 Ωで計算した値です。初期電荷が零のコンデンサは閉じた瞬間に電圧が0 Vなので、電流を通す道になります。
- 31.5:1.5になるには閉じた瞬間の全体の抵抗が12 Ωでなければなりません。コンデンサを短絡とみなした正しい置き換えでは6 Ωと3 Ωの直列で9 Ωとなり、比は2.0です。
- 52.5:2.5になるには閉じた瞬間の合成抵抗が7.2 Ωでなければなりませんが、閉じた瞬間の正しい合成抵抗は6 Ωと3 Ωの直列の9 Ωなので、この比にはなりません。
出典:令和6年度下期第三種電気主任技術者試験 理論 問10(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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