令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問9
機械
漏れリアクタンスに関する問題
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単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が40 A を示すよう一次側の電圧を調整したところ,電圧計は80 V,電力計は1 200 W を示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンス[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
- 11.28
- 21.85
- 32.00
- 42.36
- 52.57
答えと解説
✓ これが正解21.85
解説
Z=2 Ω、R=0.75 ΩからX=√(2²-0.75²)≒1.85 Ωです。
二次側を短絡して一次側に低い電圧を加え、定格程度の電流を流す試験を短絡試験といいます。このとき励磁電流は無視できるほど小さいので、計器の値は一次側から見た巻線のインピーダンスだけで決まります。電力計の値は巻線抵抗で生じる銅損、電圧計と電流計の値の比はインピーダンスの大きさを表します。
インピーダンスは Z=V/I=80/40=2.00 Ω です。抵抗は電力から R=P/I²=1 200/40²=1 200/1 600=0.75 Ω です。インピーダンスは抵抗と漏れリアクタンスを直角に合成したものなので、漏れリアクタンスは X=√(Z²-R²)=√(2.00²-0.75²)=√(4-0.5625)=√3.4375≒1.85 Ω になります。
別の方法で確かめます。力率は cosθ=P/(VI)=1 200/(80×40)=0.375 なので、sinθ=√(1-0.375²)≒0.927 です。X=Z sinθ=2.00×0.927≒1.85 Ω となり、同じ値に着きます。
短絡試験からは、電力計で抵抗を、電圧と電流でインピーダンスを出し、その直角成分として漏れリアクタンスを求める、と覚えておくと整理できます。
ほかの選択肢の解説
- 11.28:1.28 Ω は、正しく求めた 1.85 Ω と一致しません。インピーダンス 2.00 Ω から抵抗 0.75 Ω をそのまま引いても 1.25 Ω でこの値にはならず、そもそも抵抗とリアクタンスは直角に合成するので、引き算ではなく2乗の差の平方根で求めます。
- 32.00:2.00 Ω は、電圧計と電流計の値の比 80/40 で求めたインピーダンスそのものです。電力計が 1 200 W を示していることから巻線抵抗 0.75 Ω があり、漏れリアクタンスはインピーダンスより小さくなります。
- 42.36:2.36 Ω は、正しく求めた 1.85 Ω より大きく、インピーダンス 2.00 Ω をも上回っています。漏れリアクタンスはインピーダンスの直角成分なので、インピーダンス 2.00 Ω を超えることはなく、抵抗 0.75 Ω の分を除いた残りの成分として求めます。
- 52.57:2.57 Ω は、正しく求めた 1.85 Ω と一致せず、インピーダンス 2.00 Ω も上回っています。インピーダンス 2.00 Ω より大きな漏れリアクタンスを仮定すると、80 V で 40 A を流すという計器の値の関係を満たせなくなり、測定結果と食い違います。
出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問9(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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