平成31年度 春期 午前Ⅱ 問7
内部統制
IT全般統制に関する問題
固定資産管理システムに係るIT全般統制として,最も適切なものはどれか。
- ア会計基準や法人税法などの改正を調査した上で,システムの変更要件を定義し,承認を得る。
- イ固定資産情報の登録に伴って耐用年数をシステム入力する際に,法人税法の耐用年数表との突合せを行う。
- ウシステムで自動計算された減価償却費のうち,製造原価に配賦されるべき金額の振替仕訳伝票を起票する。
- エシステムに登録された固定資産情報と固定資産の棚卸結果とを照合して,除却・売却処理に漏れがないことを確認する。
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✓ これが正解ア会計基準や法人税法などの改正を調査した上で,システムの変更要件を定義し,承認を得る。
解説
法令改正に伴うシステム変更の要件定義と承認はIT全般統制です。
見分ける軸は、その手続が個々の取引データを正しく処理するためのものか、システムそのものが正しく作られ動き続けるための仕組みかです。IT全般統制は、業務処理統制が有効に働く環境を保つための統制で、システムの開発・保守、運用管理、アクセス管理、外部委託の管理などが含まれます。会計基準や法人税法の改正を調べたうえでシステムの変更要件を定義し、承認を得る手続は、プログラムの変更を管理するシステムの保守に関する統制にあたります。固定資産のデータを一件ずつ突き合わせたり、仕訳を起票したりする作業は、個々の取引を処理する側に属します。システムを直す手続か、データを一件ずつ扱う作業かで仕分けると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ固定資産情報の登録に伴って耐用年数をシス…:耐用年数を入力する際に法人税法の耐用年数表と突き合わせるのは、入力データの正確性を一件ごとに確かめる手続です。取引データの処理を正しくするための業務処理統制の側に属し、システムの環境を保つIT全般統制には当たりません。
- ウシステムで自動計算された減価償却費のうち…:自動計算された減価償却費をもとに振替仕訳の伝票を起票するのは、経理業務そのものの作業です。システムの出力を使う業務の一部であって、システムの開発・保守や運用を管理するIT全般統制ではありません。
- エシステムに登録された固定資産情報と固定資…:登録された固定資産情報と棚卸の結果を照合して除却や売却の漏れを確かめるのは、データの網羅性を個別に確かめる業務上の統制です。システムが正しく保守・運用される仕組みを扱うIT全般統制とは対象が違います。
この問題の用語
- 業務処理統制個々の業務の処理が正しく行われるよう、中に組み込む統制です。入力した値と原票を突き合わせる手続が、その一例です。
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 資産管理持っている機器やソフトを把握し、記録して管理することです。名称や版、置き場所、ライセンスの数まで押さえ、更新や廃棄に役立てます。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 原価製品やサービスを作るためにかかった費用のことです。材料費、労務費、経費を合わせて、その期の製造費用として計算します。
- 棚卸いま実際に在るものの一覧を作り、あるべき記録と突き合わせる作業です。在庫や機器、利用者IDなどについて、記録とのずれを定期的に見つけます。
出典:平成31年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問7
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(会計)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問9:ITに係る全般統制に該当するもの(業務処理統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部統制)
- 令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問16:当期の営業利益(原価)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問16:連結会計に関する問題(原価)
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