第38回 問題76
ソーシャルワークの理論と方法
次のうち,ピンカス(Pincus, A.)とミナハン(Minahan, A.)の提示した「ターゲットシステム」に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1変化をもたらすために働く人や機関
- 2ソーシャルワークの支援や利益を享受する人々
- 3目標達成に向けて協働する人々
- 4機能不全状態にある社会制度や人々
- 5目標を達成するために変化を必要とする人々
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✓ これが正解5目標を達成するために変化を必要とする人々
解説
ターゲットシステムは、目標達成のために変化を必要とする人々です。
この問は、ピンカスとミナハンがソーシャルワーク実践を説明するために示した4つのシステムのうち、ターゲットシステムがどれにあたるかを問うものです。4つのシステムが、それぞれだれを指し、援助の中でどんな役割を担うのかを区別できるかが判断の軸です。
最も適切なのは、目標を達成するために変化を必要とする人々という記述です。ピンカスとミナハンは、ソーシャルワークを、ワーカー、クライエント、目標の達成のために働きかけを受ける人々、目標に向けて一緒に動く人々の相互の関係として捉えました。ターゲットシステムは、このうち、目標を達成するために変わってもらう必要がある人や組織を指します。クライエント本人がターゲットになることもあれば、家族や学校、職場、行政の機関がターゲットになることもあります。つまり、ターゲットは問題のある人という意味ではなく、目標との関係で決まるという点が大切です。
4つのシステムは、働きかける側のワーカーと機関、支援の利益を受ける人々、変わってもらう相手、一緒に動く協力者、という役割の違いで覚えると、似た表現の記述を見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1変化をもたらすために働く人や機関:変化をもたらすために働く人や機関は、ソーシャルワーカーとその人が所属する機関を指す別のシステムの説明です。働きかけを受けて変わる側のターゲットシステムとは役割が逆です。
- 2ソーシャルワークの支援や利益を享受する人々:ソーシャルワークの支援や利益を受け取る人々は、支援を求めて契約を結ぶ側を指す別のシステムの説明です。目標のために変化を求められる相手を指すターゲットシステムとは異なります。
- 3目標達成に向けて協働する人々:目標達成に向けて一緒に働く人々は、ワーカーとともに働きかけに加わる協力者を指す別のシステムの説明です。変わってもらう相手であるターゲットシステムの説明ではありません。
- 4機能不全状態にある社会制度や人々:ターゲットシステムは、目標との関係で変わる必要がある人や組織を指すもので、機能不全の状態にあるかどうかで決まるものではありません。機能不全の制度や人々と言い換えるのは定義をずらしています。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題76。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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