第38回 問題21
社会福祉の原理と政策
孤独・孤立対策推進法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1孤独・孤立の状態が,青年期と高齢期に生じやすく,その状況も深刻であることに鑑み,若者と高齢者の孤独・孤立対策を重点的に講じる。
- 2自ら望んで孤独・孤立の状態にある者とそうでない者とを区別し,前者については孤独・孤立対策の対象とはしない。
- 3孤独・孤立の状態やその要因が多様であることに鑑み,孤独・孤立の状態にある者や,その家族等にも状況に応じた支援を行う。
- 4本法の基本理念の実現に向けて,「当事者等への支援を行う者」と「地域住民」の両者が相互に連携を図りながら協力するよう努めるものと規定されている。
- 5孤独・孤立対策に関する施策に関し,国と地方公共団体との調整を目的として,孤独・孤立対策地域協議会を設置する。
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✓ これが正解3孤独・孤立の状態やその要因が多様であることに鑑み,孤独・孤立の状態にある者や,その家族等にも状況に応じた支援を行う。
解説
孤独・孤立の状態にある人とその家族等に、状況に応じた支援を行います。
孤独・孤立対策推進法は、2024年(令和6年)4月に施行された法律です。孤独・孤立の状態を、日常生活や社会生活で孤独を覚えたり社会から孤立していたりすることにより心身に有害な影響を受けている状態と定め、その予防と支援を総合的に進めることを目的としています。
同法第2条の基本理念は、孤独・孤立の状態は人生のあらゆる段階で誰にでも生じうること、孤独・孤立の状態となる要因や状態が多様であることから、孤独・孤立の状態にある者とその家族等(当事者等)の立場に立って、状況に応じた支援が継続的に行われるようにすること、当事者等の意向に沿って支援が行われるようにすることを掲げています。したがって、状態や要因の多様さに鑑み、孤独・孤立の状態にある者やその家族等にも状況に応じた支援を行うという記述が最も適切です。
ほかの記述は、支援の対象とする範囲、基本理念の実現に向けて連携する者の範囲、孤独・孤立対策地域協議会の役割について、法律の定めと食い違っています。
人生のあらゆる段階で誰にでも生じうること、当事者等には家族等も含まれること、の二点が基本理念の要です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1孤独・孤立の状態が,青年期と高齢期に生じ…:同法の基本理念は、孤独・孤立の状態は人生のあらゆる段階において誰にでも生じうるものだとしています。青年期と高齢期など、特定の年代を重点的な対象とする規定は置かれていません。
- 2自ら望んで孤独・孤立の状態にある者とそう…:同法は、自ら望んで孤独・孤立の状態にある人とそうでない人とを区別し、前者を対象から外すという定め方をしていません。支援は当事者等の意向に沿って行うことが基本理念に掲げられています。
- 4本法の基本理念の実現に向けて,「当事者等…:基本理念の実現に向けて相互に連携・協力に努める者として、同法は、国、地方公共団体、当事者等への支援を行う者、地域住民その他の関係者を挙げています。支援を行う者と地域住民の二者だけを定めたものではありません。
- 5孤独・孤立対策に関する施策に関し,国と地…:孤独・孤立対策地域協議会は、地方公共団体が、地域で当事者等への支援に関わる関係機関などの連携と協働を図るために置くものです。国と地方公共団体との調整を目的とする組織ではありません。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題21。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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