第26回 問題76
精神障害リハビリテーション論
クラブハウスモデルに関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
- 1Nothing about us without us(私たち抜きに私たちのことを決めるな)を合言葉とする。
- 2日本においても国際基準の認証を受けた当該モデルの活動がある。
- 3運営していく責任はメンバーとスタッフにあり,最終的な責任は施設長が負う。
- 4迅速な求職活動を原則とする。
- 5リバーマン(Liberman, R.)によって考案された。
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✓ これが正解2日本においても国際基準の認証を受けた当該モデルの活動がある。
✓ これが正解3運営していく責任はメンバーとスタッフにあり,最終的な責任は施設長が負う。
解説
クラブハウスには国際基準の認証を受けた日本の活動があり、運営責任も共有します。
この問は2つ選ぶ問です。クラブハウスモデルは、アメリカのニューヨークで精神科病院を退院した人たちが集まったことから始まった、精神障害のある人の地域での活動拠点の在り方です。利用者はメンバーと呼ばれ、スタッフと対等な立場で、クラブハウスの日々の仕事を一緒に担います。クラブハウスの国際的な組織が定めた国際基準があり、それにもとづく認証の仕組みがあります。
1つ目の正しい記述は、日本においても国際基準の認証を受けた当該モデルの活動がある、というものです。日本にも国際基準に沿って運営され、認証を受けたクラブハウスがあります。
2つ目の正しい記述は、運営していく責任はメンバーとスタッフにあり、最終的な責任は施設長が負う、というものです。国際基準では、クラブハウスの運営はメンバーとスタッフが共に担い、最終的な責任はクラブハウスの責任者が負うとされています。メンバーが主体となりながらも、責任の所在は明確にされています。
他の記述は別の理念や方法の説明です。私たち抜きに私たちのことを決めるなという合言葉は、障害者権利条約の策定過程などで掲げられた障害者運動の標語です。迅速な求職活動を原則とするのは、個別就労支援のIPSの考え方です。リバーマンは社会生活技能訓練(SST)で知られる人物です。
見分け方として、クラブハウスはメンバーとスタッフの協働と国際基準、IPSは迅速な求職、SSTはリバーマン、と結びつけておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Nothing about us without us(私たち抜きに私たちのことを決めるな)を合言葉とする。:この合言葉は、障害者権利条約の策定の過程などで、当事者の参加を求める障害者運動の標語として広く使われたものです。クラブハウスモデルの合言葉として定められたものではありません。
- 4迅速な求職活動を原則とする。:本人の希望にもとづき、就労の準備訓練を長く挟まずに素早く求職活動を始めるのは、個別就労支援のIPSの原則です。クラブハウスの就労の考え方とは別のものです。
- 5リバーマン(Liberman, R.)によって考案された。:リバーマンは、社会生活技能訓練(SST)を体系化した人物として知られています。クラブハウスモデルは、ニューヨークで退院した人たちの集まりから生まれたもので、彼の考案ではありません。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題76。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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