第26回 問題23
精神保健福祉の原理
次のうち,ソーシャルロール・バロリゼーションを提唱した人物として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1ニィリエ(Nirje, B.)
- 2ビアーズ(Beers, C.)
- 3ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)
- 4ラップ(Rapp, C.)
- 5バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.)
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✓ これが正解3ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)
解説
ソーシャルロール・バロリゼーションは、ヴォルフェンスベルガーが提唱しました。
ソーシャルロール・バロリゼーション(社会的役割の価値付与)は、ノーマライゼーションの考え方を発展させた理論です。ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)は、北米にノーマライゼーションを広めるなかで、障害のある人が社会の中で価値を低く見られやすいことに注目し、1980年代にこの考え方を示しました。
この理論は、社会から価値を低く見られやすい人々が、社会的に価値のある役割を得られるよう支援することで、周囲から受け入れられ、よい生活の条件を得やすくなると考えます。本人のイメージを高める働きかけと、本人の力を高める働きかけの両面を重視する点が特徴です。したがって、提唱した人物はヴォルフェンスベルガーです。
他の人物は、ノーマライゼーションの考え方を最初に唱えた人、それを原理として整理した人、精神衛生運動を始めた人、ストレングスモデルを示した人で、それぞれ別の業績で知られています。
覚え方として、ノーマライゼーションの流れは、バンク-ミケルセン(デンマーク)が唱え、ニィリエ(スウェーデン)が原理を整理し、ヴォルフェンスベルガー(北米)がソーシャルロール・バロリゼーションへ発展させた、と国と順番で押さえると区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ニィリエ(Nirje, B.):ニィリエは、スウェーデンでノーマライゼーションの原理を、一日・一週間・一年のリズムなど8つの原理として整理した人物です。社会的役割の価値付与という理論を提唱した人物ではありません。
- 2ビアーズ(Beers, C.):ビアーズは、自らの精神科病院への入院体験を著書にまとめ、アメリカで精神衛生運動を始めた人物です。精神保健の歴史で重要な人物ですが、ソーシャルロール・バロリゼーションとは結び付きません。
- 4ラップ(Rapp, C.):ラップは、本人の強みや地域の資源に注目して支援するストレングスモデルを示した人物です。精神障害のある人へのケースマネジメントで知られていますが、この理論の提唱者ではありません。
- 5バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.):バンク-ミケルセンは、デンマークで知的障害者の処遇改善に取り組み、ノーマライゼーションの考え方を最初に唱えた人物とされています。その理論を発展させたソーシャルロール・バロリゼーションの提唱者ではありません。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題23。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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