第61回 午前 問79
臨床医学
陳述記憶が必要なの
自動販売機で飲料を買う手順において、陳述記憶が必要なのはどれか。
- 1財布を開ける。
- 2小銭を投入する。
- 3取出口のフタを開ける。
- 4飲料を取り出す。
- 5つり銭を確認する。
答えと解説を見る
✓ これが正解5つり銭を確認する。
解説
つり銭の確認には、金額という知識の記憶が必要です。
記憶は、言葉で説明できる陳述記憶と、体で覚えて意識せずに行える非陳述記憶に分けられます。陳述記憶には、知識としての意味記憶と、出来事としてのエピソード記憶があります。一方、自転車の乗り方のように、繰り返して身に付けた動作の手順は、非陳述記憶の一つである手続き記憶に当たります。
つり銭を確認するには、飲み物の値段、自分が入れたお金の額、そこから計算されるおつりの額を思い出して、実際に出てきたお金と照らし合わせる必要があります。これは、言葉や数として意識的に思い出す内容なので、陳述記憶が必要です。ほかの肢は、何度も繰り返して身に付けた動作で、意識して思い出さなくても体が自然に行える手続き記憶の働きによるものです。
したがって、陳述記憶が必要なのは、つり銭を確認する手順です。言葉や数で思い出す内容は陳述記憶、体が覚えている動作は手続き記憶、と区別して覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1財布を開ける。:財布を開ける動作は、何度も繰り返して身に付けた手の動きです。意識して内容を思い出さなくても体が自然に行えるので、主に手続き記憶による動作です。
- 2小銭を投入する。:小銭を投入口に入れる動作は、手の動きとして体が覚えているものです。金額の計算を伴わない投入の動作自体は、主に手続き記憶で行われます。
- 3取出口のフタを開ける。:取出口のフタを開ける動作は、繰り返しの経験で身に付いた手の動きです。言葉や数で思い出す内容を必要としないので、主に手続き記憶による動作です。
- 4飲料を取り出す。:飲料を取り出す動作は、手を入れてつかんで引き出すという、体で覚えた一連の動きです。意識的に知識を思い出す必要はなく、手続き記憶で行えます。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問79(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)