第61回 午前 問63
生理学
長期にわたる持久力トレーニングの影響を受けにくいのはどれか。
- 1心拍出量
- 2最大心拍数
- 3筋の脂肪代謝能
- 4筋線維の毛細血管密度
- 5速筋と遅筋線維の割合
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✓ これが正解2最大心拍数
解説
最大心拍数は主に年齢で決まり、訓練の影響を受けにくいです。
持久力トレーニングを長く続けると、心臓や血管、筋にさまざまな変化が起こり、体が酸素を取り込んで使う力が高まります。この問は、その中で影響を受けにくいものを選ぶ問題です。
最大心拍数は、運動を限界まで強めたときに到達する心拍数で、主に年齢によって決まり、年齢が上がるほど低くなります。トレーニングを続けても大きくは変わらないため、運動の強さを決めるときに、年齢から推定した最大心拍数がよく使われます。一方、心臓が1回に送り出す血液の量が増えることで最大の心拍出量は増え、筋では脂肪を使う力、毛細血管の密度、筋線維の性質が持久的な方向へ変わります。ほかの肢は、いずれもトレーニングで変化するものです。
したがって、影響を受けにくいのは最大心拍数です。持久力トレーニングで変わるのは1回に送る量と筋の酸素を使う力で、最大心拍数は年齢で決まる、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1心拍出量:持久力トレーニングを続けると心臓が大きく力強くなり、1回の拍動で送り出せる血液の量が増えます。そのため最大の心拍出量は増加し、トレーニングの影響を受けやすい指標です。
- 3筋の脂肪代謝能:持久力トレーニングで筋の中のミトコンドリアや脂肪を分解する酵素が増え、脂肪をエネルギーとして使う力が高まります。トレーニングの影響を受けやすい性質です。
- 4筋線維の毛細血管密度:持久力トレーニングを続けると、筋線維の周りの毛細血管が増え、筋へ酸素を届けやすくなります。トレーニングでよく変化する性質の一つです。
- 5速筋と遅筋線維の割合:筋線維のタイプは活動量に応じて変わる性質(可塑性)をもちます。持久力トレーニングを続けると、速筋線維の中で酸素を使う力の高いタイプが増え、さらに遅筋の方向へ移る変化も示されています。年齢でほぼ決まる最大心拍数と違い、影響を受ける性質です。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問63(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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