第60回 午前 問37
理学療法評価学
MRC sum scoreの問題
MRC sum scoreで評価できるのはどれか。
- 1ICU-AW
- 2意識障害
- 3嚥下障害
- 4入院関連能力低下[HAD〈Hospitalization Associated Disability〉]
- 5抑うつ
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✓ これが正解1ICU-AW
解説
MRC sum scoreは全身の筋力の合計点で、ICU-AWの評価に使います。
MRC sum scoreは、左右の上下肢の6つの筋群(肩外転・肘屈曲・手関節伸展・股屈曲・膝伸展・足関節背屈)の筋力を、MRCの0~5の段階でそれぞれ評価し、合計した点数(0~60点)で全身の筋力を表す方法です。集中治療室(ICU)で重い病気の治療を受けたあとに起こる全身の筋力低下をICU-AW(ICU関連筋力低下)と呼び、MRC sum scoreが48点未満であることが診断の基準に用いられます。
この尺度が測っているのは四肢の筋力だけです。そのため、意識の程度、飲み込みの機能、入院中に落ちた日常生活動作の能力、気分の落ち込みといった、筋力以外の状態はそれぞれ別の評価法で調べます。
したがって、MRC sum scoreで評価できるのはICU-AWです。全身の筋力を左右12か所の合計で表すので、全身性の筋力低下であるICU-AWの評価に向いている、と仕組みから覚えておくと結び付けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2意識障害:意識障害は、呼びかけへの反応や開眼の状態などをGlasgow Coma Scaleなどで評価します。筋力を点数化して合計するMRC sum scoreでは、意識の程度は測れません。
- 3嚥下障害:嚥下障害は、水飲みテストや反復唾液嚥下テストなど、飲み込みの機能をみる検査で評価します。四肢の筋力を合計するMRC sum scoreの対象ではありません。
- 4入院関連能力低下[HAD〈Hospitalization Associated Disability〉]:入院関連能力低下は、入院中に日常生活動作の能力が入院前より落ちた状態を指し、ADLの評価尺度で判定します。筋力の合計点では直接評価しません。
- 5抑うつ:抑うつは、気分の落ち込みや興味の低下などの精神症状で、質問紙などの評価尺度で調べます。四肢の筋力を評価するMRC sum scoreでは評価できません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問37(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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